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「ソラちゃんは独りじゃないよ」





小さな手を握り締めた。






「だってここに来てくれたから」





私はソラちゃんより
ほんの少しだけ、
大人だからわかるんだ。



独りだと思ってしまう時は、
大抵自分が目を伏せていること。






「何かあったらここに戻ってきて。
ここが、ソラちゃんの特等席」




ぽんぽんと、今座ってる場所を叩いて
ソラちゃんに笑いかけた。

すると本を私に預けて
ソラちゃんは1歩、輪の中へ踏み出す。





絶対に大丈夫。
この本の男の子みたいに、
あなたを見つけてくれる人が
いつか必ず、目の前に現れる。










.











全身を包む、純白のレース。







「A…綺麗だよ」
「ユナオンニ泣くの早いよ笑」






今日は私とジミンさんの結婚式。







大きな会場は借りなかった。
ジミンさんはギリギリまで
本当にいいの?って
私を気遣ったけど、
これがいいって、そう伝えた。






式場の代わりになった私の施設。


控え室でドレスを身に纏う私を見て
式も始まってないのに
大号泣するユナオンニ。



そんな姿に笑っていると
コンコンとドアが鳴る。






ドアが開き見えたのは
タキシードを着た
私の愛する人。










fin:水の中の花火→←71:after



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作者名:cino | 作成日時:2023年10月22日 0時

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