水の中の花火2 (ページ1)

今日:1 hit、昨日:29 hit、合計:31,730 hit

42：謝罪ページ1

・

「え？」
「だから、ビビさんとお前の記事が」
「…それは分かってます」

いつ？どんな内容？
写真はどこで撮られた？

…なんてそんなことより、
Aちゃんが心配で
Aちゃんの事しか考えられない。

「先方は記事が出る直前まで本人には隠すと言っている。」

プロデューサーやマネージャーに囲まれた異質な空気感。

そんな所で、
僕に何を言わせたいかなんて、
聞かなくてもわかる。

でも嘘でも言わない。

「ビビさんとの関係は？
親しい友人か？それともデマ？」
「僕が大切にしたい子です」

Aちゃんとなんの関わりもないなんて。

「…とりあえず記事が出る直前まで
ビビさんとの連絡は控えろ」
「…はい」
「あとメンバーも今から来るから。
お前が伝えたいこと、伝えて」

メンバーが会議室に入って、
説明はマネージャーがしてくれた。

少ししてジョングガが立ち上がり
会議室を出ていこうとするのを
リーダーが止めて、僕はみんなに頭を下げた。

「大事な時期に迷惑をかけてごめんなさい。
パフォーマンスで失った信頼を取り戻せるように、
尽くしていきます。」

静まり返る会議室。
ただ僕は、メンバー全員に
頭を下げ続けることしかできなかった。

・