100話 ページ2
全力で空くんをなだめて、学校へ向かう
学校につき自分のクラスへ入ると他月くんの様子がいつもと違った
いつも下げている前髪を耳にかけて本を読んでいた
急いで準備を終わらせ、空くんと一緒に話しかけた
空「他月、何かあった?」
『昨日あんまり寝れてない?寝不足の時の癖が出てるよ』
他月「あぁ…これか
別に…今日は目の調子が悪いだけだ」
空「ほんとに大丈夫?」
他月「あぁ」
『ならいいんだけど…』
とか言ってたのに…!!
他月くんは自動販売機でお茶を買おうとしたのだろう
だが
『あ、他月くん、そっちは…』
他月「あ」
ガコンっと音を立てて出てきたのは、おしるこ
『あっ…スッー
おしるこ私が飲むから、他月くんお茶買いな』
そう言って100円を渡した
他月「…すまん」
熱いのは飲めないから後で飲もう←猫舌
先生に頼まれてノートを運んでいる時も、他月くんはノートを盛大に落としてしまった
他月「あ」
授業中も…
「神谷、104ページから読んでってくれ」
他月「はい」
返事をし立ち上がった他月くんの教科書は逆さま
『ちょ他月くん!教科書逆だよ!』
他月「あ」
空「(絶対大丈夫じゃない…!!)」
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全然大丈夫じゃなかったので他月くんに詳しく事情を聞くことにした
理由を聞くと何故他月くんがおかしかったのかすぐにわかった
壁に背を預け他月くんの話を聞く
空「えっ!コニーが帰って来なかったって?」
『捜しには…っ?』
他月「行くわけがないだろ。夜中だぞ」
空「そっか…」
『それじゃあ放課後皆で捜しに…』
他月「捜さなくていい」
空「『え…?』」
私の言葉を遮り、他月くんは続けた
他月「アイツが自ら出て行ったんだ。捜す必要がない」
空「でももしかしたら迷子になってるだけかもしれないよ?」
他月「それならそれでいい。俺には関係ないことだ」
どうしたんだろ他月くん…
なんでそんなに?
空「ねぇ、他づ…」
他月「くどい、何度も言わせるな」
とか言ってるけど…
空「『(心配ですって顔に出てんじゃん…)』」
他月くんはそこまで言うと教室から出ていってしまった
空「考えすぎて頭ゴチャゴチャになってるのかな…?」
『今まで聞かれたくなさそうだったから気づかないフリしてきたけど、今回はそれじゃダメな気がする…』
そう言っておしるこを流し込んだ
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作者名:りんご飴 x他1人 | 作成日時:2022年11月9日 21時