男装系頭領は義兄弟の力になりたい！〈短編集〉 (ページ9)

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目線：NO

鴆「良いぜ、そのままで。寝てな」

唯は布団の中で身体を起こそうとした一ツ目を制すと「すいません」と一ツ目は言って仰向けに戻った

鴆「どうだい？調子は」

唯は枕元に腰を下ろしながら一ツ目に尋ねる。

干からびた一ツ目が処置を施されてから三日が過ぎていた

一ツ目「お陰様で」

と返す一ツ目の顔色は最初に診た時よりも格段に良くなっていた

無数の穴もだいぶ塞がって来ている。
ただ、まだ頬はこけ、完治には日が掛りそうだ

鴆「血になる物をしっかり食ってくれ。そういう物を出すように食事を作る係には言いつけてある。薬に関しては2種類だ。血を作るのを助ける薬、それから妖気を回復させる薬を処方している」

一ツ目「何から何まですいません、鴆様。ワシは独眼鬼組に籍を置くモンです」

鴆「嗚呼。お前さんが寝ている間にソレは確認させて貰った」

唯は昨日、独眼鬼組の者を薬鴆堂に呼んで寝ている一ツ目の顔を確認して貰ったのだ

「間違えなくウチの組の者だ」と言う返事が返って来た

鴆「俺たちは身内だ。元気になるまで遠慮なく此処で養生して行ってくれ」

一ツ目「ありがとうございます」