私と一緒 ページ16
嶋佐「俺の彼女になればいいのに
俺Aちゃんとなら分かり合えるから」
と嶋佐は真剣に私の耳元で囁いた
初めてかも、人に告白されたの。
だけど全く心に響かなかった。
それは私がまだ国崎さんを死ぬほど好きだからだろう。
振られたのに諦めきれない重い女
国崎さんは嫌いそうだなー。
「ごめん。私自分に甘えちゃってた、笑」
嶋佐「え?」
「国崎さんに振られたからって嶋佐に甘えてた」
嶋佐「別に俺に甘えてもいいんだよ」
「嶋佐はそんなことをさりげなく言えるからモテるんだね笑」
嶋佐「え?なんで?」
「分かり合えるなんて嘘」
嶋佐「嘘じゃないよ。」
嶋佐は私の目を見て言った。
私は目を見て嶋佐に言った
「私たち、もう会うのやめよっか。」
嶋佐は少し動揺して固まっていた
嶋佐「え?」
「私たち会ったらダメな存在だったんだよ、きっと」
嶋佐「“たったの6ヶ月ちょいしか一緒にいなかったのによく言えるな“って思うかもしれないけど、映画も小説も服も全部Aちゃんに会ってから好きになったんだよ。」
「…」
嶋佐「Aちゃんに興味持ってもらうために全部全部、」
「私は、映画もロックも小説も国崎さんと出会ってから好きになったの、全部国崎さんのためだよ。
このマフラーも。さっき国崎さんに振られたとき、国崎さんを忘れるために一緒に捨てようと思った。だ
けど捨てれなかった。」
嶋佐「…」
「嶋佐が私の彼氏になってくれたとしても私は国崎さんを忘れられないと思う
ずっと国崎さんのことを考えてしまう。」
嶋佐は涙を流していて
わたしがその涙に気づいたとたん嶋佐は急いで
涙を拭き取っていた。
嶋佐「…そっか、!笑」
「ごめんなさい」
嶋佐「じゃあ、最後にこれだけ」
嶋佐は私の手をとり、私の手のひらに箱を渡してきた
嶋佐「これだけは捨てない、でずっともっててっ。」
と目から溢れてきていた涙を私に気づかれないように
誤魔化していた
「捨てないよ」
と私は嶋佐の目を見て言った
嶋佐「ちょー好きだったよ、まだ1年一緒にいないのに人生で一番好きになっちゃったよ、」
と嶋佐の目から誤魔化しきれないほど涙が溢れていた
「ばいばい。嶋佐」
嶋佐は顔が涙でくしゃくしゃだった。
目の周りも赤くなっていた
私そんなに好きにさせてたんだ
嶋佐も私と一緒だったんだ。
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作者名:今宵 | 作成日時:2022年3月16日 22時