僕から奪わないでくれ【虎】

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目が覚めると私のネグリジェの下に元太くんの手が触れていた。



抱きつくように手を回しており、何個下だか分からないけどオオカミになる時以外は甘えん坊だなと思うことが多々ある。



なんて言うか年下気質？

それとも私の母性を擽られてる？



私はふわっとした黒髪に手を伸ばし、優しく撫でると彼の腕に力が入り、グッと距離が縮まった。


胸元に顔を埋めるようになっており、また優しく撫でた。




しばらくするとスースーと寝息が聞こえ、力の入っていた腕が緩まる。









「……赤ちゃんか」






ずるずるっと体をベッドから起こし、携帯を弄る。


仕事の返事をしていると電話が鳴った。





仕事関係の電話なので出なくてはならない。



声で起こすのも悪いしとベッドから出ようとすると腕を掴まれた。




まるで行くなと言われているよう。



本当は良くないが、まぁいいかとそのまま電話に出た。









「はい、福原です。はい、はい」







元太くんは起きたのか私の腕からするすると指に手を移動させ、指を絡ませた。そして、顔を布団に押付け、もぞもぞと顔を上げる。




私は目が合う眠そうな元太くんに「シー」と人差し指を口前で立てた。





それを見ると元太くんはにこぉと笑って指を掴んだまま腰に抱きついた。




五分ぐらいの電話を「お疲れ様です」という言葉で閉め、「ごめんね、起こして」と言うと元太くんは「いいよ」と顔を上げた。




「……職場の人はAさんが下着姿のまま、隣に男が寝てる状態で電話してるとは思わないだろうね」


「仕事場じゃ真面目ですから」


「キャリアウーマンのイメージ」


「キャリアウーマンって……」




にひひと笑いモゾモゾっと布団から出る元太くん。






「あーあ、お腹すいちゃった」なんて言うから、私もお腹がすいた気がした。







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書いてる人です。

毎日更新できてるの奇跡です。
ブログ毎日更新組ってすごいなぁと尊敬。

たくさんの評価、ブックマーク?もありがとうございます。
それが励みになって、ちゃんと更新できてます。

元太くん、うみちゃんとのこんなシーンが欲しいな。
こんなセリフ言わせたいな。
これ言われたことあるけどこの2人に言わせたら死ぬな。

そんなことを今後もどんどん詰めていこうと思います。

今後ともよろしくお願いします。

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