レスキューの、お時間です ページ6
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「こ、こっちに来て！！くださいっ！」
0P敵の足が燃えきったことを確認して、2人の女の子に声をかける。茶髪の女の子は「助かった！！」と声をあげたと思うと、その拳を大きくして蛙の女の子を潰していた瓦礫を素早く退かす。
その間、私は片足を失くした0P敵が2人や私の方へ倒れて来ないように手の平から放射される炎を0P敵にぶつける。流石に全身を覆い尽くせるほどの炎は出すことが出来ない。だから下から炎を放射して、後ろに倒れるようにする事しか私には出来ないのだ。
もう少しで後ろに倒れる！と思った矢先、私の体は大きな拳に包まれた
「助かったよ！ありがとう！危ないから早く遠くへ逃げよう」
それはさっきの茶髪の女の子の拳だった。
こ、これ、さっきも思ったけど個性なのかな、えっ待って包容力…(物理)
「ぶ、無事！？でしたか！？」
「えぇ。私は無事よ。2人のおかげでね」
「私も無事。君が助けに来てくれたおかげだよ」
美少女2人の完璧スマイルを正面から受けた私は思わず両腕を顔の前に出した。なんでってそりゃ、眩しいもん…。無理、こんな美少女と関わると思ってなかった！！！美男はお兄ちゃんで見慣れてるけど美少女は無理！！美女はお母さんで見慣れてるけど！！！
そんな私の心の荒ぶりを知ってか知らずか、私を優しく包んでいた大きな拳はゆっくりと私を地面に下ろした。
「あの、2人とも…。ごめんなさいね、私のせいで時間を取らせてしまって」
「ん？あぁ！大丈夫だよ、寧ろ怪我がなくて良かった！」
「わ、私も！あの、仮想敵は程々に倒せていたので…！」
「優しいのね。ありがとう」
蛙の女の子に頭を下げられて、茶髪の女の子と一緒に体の前で手を振る。
だって、ここに来たのは私の判断だ。茶髪の子は最初から此処に居たのかもしれないけど、私はここから少しだけ離れた所に居た。逃げようと思えば逃げられたのに、人の波に抗ってまでここに来たのだ。だから、「ごめんなさい」とか「優しい」とか言われる筋合いは無い。
「あっ、あのっ」
《終〜〜了〜〜〜！！！！！》
2人に話しかけようとすると、演習場にプレゼント・マイクの終了の声が鳴り響いた。も、もう10分経ったのか。早いな。お兄ちゃん、は合否の心配よりもやり過ぎてないかの心配が勝つな…。
心配でしかないのは、出久くん。
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