【名探偵コナン】ようじになりました

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「Aくん」


「なぁに？」


「Aくんの部屋の中、見せてくれない？」


「……へやにはいるってこと？」


「そう！ダメ？」





事件について彼のお母さんを物凄く疑っている訳では無いが、一応容疑者なので少し探りをいれるくらいはしておいた方が良いだろうと思ったので部屋に入ろうとしてみる。



Aくんに聞けば一発だと思ったが……。どうやらそうはいかないらしい





「…えっと、」


「なにか問題があるの？お母さんにダメって言われた、とか」


「いや…。……ちょっと、きいてみるね」





底の底まで沈んだような暗い顔をして、Aくんはお母さんに近寄っていった。袖をくいっと引いて俺を指さす。すると彼のお母さんはAくんに何かを伝えて、そして戻ってきた



……安室さんや高木刑事なんかの初対面の人に対する人見知りなら、確かに袖を引っ張るなんて事はあるけど母親に対して…？初対面の人の前で喋ること自体が苦手なのか？


いや、でも萩原刑事に生意気な口きけるくらいには肝が据わってる子供だぞ？そんなことあるのか？






「いいって！」


「ほんと！？じゃあAくんが案内してよ！」


「そんなひろくないけど…」


「住んでる人に教えてもらった方が良いでしょ？」





「そうだね」と頷くAくんを見てから、ジッとこちらを見つめる安室さんと萩原刑事を振り返る。






「安室さん！」


「ん？」


「これからAくんの部屋に入るんだけど…。気になった事があったら安室さんや萩原刑事に伝えたいんだ！電話繋いでおくから、間違えても切らないでね！」


「あぁ、なるほどね。了解」


「ボウズ、それはありがてぇけど余計な事はすんなよー？」


「分かってるよー！」





彼の母親は、あくまで容疑者と近しい人物っていう事で事情聴取を受けてるだけ。その状態では警察が家に入るのは難しい。だから今のうちに俺が入っておいた方が良いだろう


そして安室さんや警察である萩原刑事とも情報は共有しておきたい。不本意ながら萩原刑事や松田刑事は俺について何か察しているようだし、そこまで子供ぶらなくて良いと思ってるから。こんなんじゃ灰原に確実に叱られるけどな……






「んじゃAくん！いこ！」


「うん」






さっきは俺がAくんの手を引いていたが、今度は俺がAくんに手を引かれる。……さっきも思ったけど俺(の体)より年下だとしても小さすぎる、よな












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