【名探偵コナン】ようじになりました

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「初めまして！僕は江戸川コナンっていうんだ！」


「…A」


「A？Aくんっていうの？」


「うん」





松田刑事にシッシとジェスチャーされてしまったので仕方無く離れた場所で彼と話すことにした。



まずは自己紹介。怪しまれないようになるべく元気にしてみる。ずっと顔を見てくるもんだから内心バクバクのドキドキだけどな！！でも握った手を強く握り返してくる事から、緊張しているんだと思う





「ねぇこなんくん」


「ん？」


「…あれ、なにはなしてるの？」


「あー…。な、なんだろうね？大人のお話じゃないかな？」


「おとなのじじょう、ってやつか」


「そうそう！」





ん？割と大人しいし物分りも良いのか？ホントこれ想像だけど泣くと思ったし、鬼ごっこでもやらされるのかと思った。にらめっことか。何かやってないと退屈だろうなって



でも実際、Aくんを前にしてみればどうだろう。妙に静かだし、普通は親と離れて不安だろうにそれを感じさせない。……というか、感じてないという方が正しいのか？


死んだような目で親と高木刑事達を見ているAくんに嫌な仮説が俺の頭を過ぎった。





「ねぇ、Aく______あ」


「？…わっ、」


「よぉボウズ達！なーに話してんだ？俺もまぜてよ」


「萩原刑事！」


「…だれ？」





Aくんに質問をしようとすると本人の後ろに人影が見えて言葉を止めた。そしてAくんが抱き上げられる。犯人は勿論萩原刑事だ。



ははーん、なるほど？子供の相手をするのは柄じゃないって事で松田刑事が事情聴取に回ったって事か？確かに俺1人に子供を任せるのもおかしい話ではあるからな





「俺は萩原研二！気軽に萩お兄ちゃんって呼んでいいぞー」


「はぎ」


「お兄ちゃんは！？」


「はぎ」


「……萩原刑事、ドンマイ」


「オマエら生意気だな〜〜……！」





いい笑顔をした萩原刑事に、Aくんと一緒に髪の毛をクシャクシャにされる。「わっ」と声を出して驚いたAくんだったけど、どこか嬉しそうに微笑んでいる姿を見て俺の仮説はより一層信憑性を増した



暫くして萩原刑事が頭から手を離すと、俺とAくんは揃って髪の毛を整え始めた。ボサボサになった所を軽くはたいて元に戻す






「はぎのおばか」


「なんだと〜？？」


「今回はAくんに同意」


「オマエらほんと可愛くねぇな」


「けっこう」


「ハハ…」













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