日が経ちまして。 ページ2
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「わー、部屋デカいね」
「全然驚いて無さそうだけど……」
「めっちゃ驚いてるよ?私」
300人が集められる、というその当日。私はアンリさんの車に乗せられて連合本部までやって来た。想像以上に大きい建物だなぁ。見上げると首が痛い…。もう少し身長が欲しかったのに、残念
アンリさんの案内の元、大きな扉まで辿り着く。「この部屋の中で待ってて」と扉を開けられると見えた、とてもとても広い部屋。……確かに男子高校生が300人も入る部屋となると、このくらい大きな部屋じゃないとダメなんだね。男子高校生な上に現役選手だから体格もガッシリしてる子が多いだろうし
「私は此処で待ってれば良いの?」
「うん。集合30分前だからそろそろ誰か来ると思うし」
「飲み物とかは?」
「部屋の外に自販機有るから買って来ても良いよ」
「分かった。アンリさんありがと」
「じゃあね!」と手を振って去るアンリさんを見送って、私はスマホを取り出して「サッカー 有名選手」と検索欄に入れて調べる
出てくるのはノエル・ノア、C・ロナウド、メッシなんかの私の様なサッカーに疎い人間でも知っているような大御所の選手達。しかし、その下にある記事の中でも新世代
「…ミヒャエル・カイザー……。ドン・ロレンツォ……知らない名前ばっか…」
彼らのプロフィール一覧を眺めながら部屋から出て、アンリさんの言っていた自販機の前に着いた
「わ、スプライト売ってるの珍しい!買おっと」
スプライトは某アメリカンフード店で頼んでからハマった飲み物。母親曰く昔よく売ってた飲み物だそうで、私は今更ながらにハマったという訳だ。あまり自販機では見かけないから少し嬉しい
財布から130円を取り出してスプライトを買うと、部屋とは反対方向の廊下から人が歩く音がコツコツ、と聞こえてきた。段々近付いてきて居るからきっとこちらへ向かってきてる
「……あ」
「あ?えっと…何?」
「いや、君も集まりに来たのかなって」
「!じゃあお前も?強化指定選手とかいう…」
「ん、君も同じなんだね」
見えてきたのは長いサラサラな赤髪を垂らした綺麗な顔をした男の子だった。走って来たのか少しだけ息切れしている彼を見て、私はまた財布からお金を取り出した
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綺麗な男の子に出会いまして。→←青い監獄に行く事になりまして。
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