𓂃◌𓈒𓐍 ページ18
.
《あーあー、あいうえお、いうえおあ…うえおあい》
杉下くんと狂犬くんがお互いに振りかぶって拳をあげていた時に丁度タイミングよく放送が入る
2人とも綺麗にピタッと止まったねぇ…
《えーっと、どこのスイッチ押せば良いの?ん?えっ、もう入ってんの!?言ってよーもー!》
《言ったろ!!》
「…なんだよ」
聞こえてくる2人の会話に、この声に聞き覚えのある人達は全員ピシッと前を向いた。勿論僕も向いたし、隣の桐生くんだってピシッと立ってこそ居ないが座った体制から立っている
けれどその一方で、先日この街に来たばかりの狂犬くんはこの声が誰だか知らないのか現状に理解が出来ていない様子。彼からしたら急に放送が入って男子中学生の戯れの一部を聞かされているような気分だろう
《諸君!!入学おめでとーう!!!!!》
漫画ならばそんな効果音が付いてもおかしくない程の声の大きさがスピーカーから聞こえてくる。僕は耳を塞いで居たから鼓膜は無事だったけど……他の人達、大丈夫?
諸君、まではしっかりと聞こえたけど入学〜からは声が大きすぎて何を言っているのかが最早分からない。
《バッカ声デケーよ!!普通で良いんだよ!!》
《え"え"ん"!?だって最初の挨拶だし…!》
《ただでさえ地声もデケーのに外から苦情来るぞ!?》
「なんだよ、良いとこなのに邪魔しやがって……。続きやん
……ぞ…、?」
どうなら狂犬くんは漸くこちらを見たようで、前を向き揃って立つ僕達に驚いている。まぁ1番の理由は杉下くんが大人しくなった事だろうね
《ん"ん……。んじゃまぁ、気を取り直して。
ボウフウリン総代、梅宮一だ》
………うん、多分知らないのは狂犬くんだけかなぁ
《えー……ごめん、言うこと忘れちゃった》
スピーカーから聞こえてくる、どこか間の抜けた声に思わず頭を抱える。普段の梅宮先輩の元気さには助けられてる人が多いけれど……こんなマイペース感ダダ漏れだと新入生が困ってしまうのでは……?
その後、海派か山派かの話をされ、次の流石に入学式から喧嘩なんかは起きていないだろうという話に杉下くんが出ていた鼻血を袖で拭いていた。余程梅宮先輩の事尊敬してるんだろうな、と少し微笑ましくなった
.
101人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しらくも(プロフ) - すごく好きです…。 (4月24日 3時) (レス) @page21 id: 44a03850b3 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 星林檎さん» コメント有難うございます😊拙い文章なりに読みやすくなる様に頑張ってるのでそう言って頂けて嬉しいです!!鬼灯くんとすおちゃんの関係をこれからどうしていこうか考えてます😆😆 (7月26日 8時) (レス) @page19 id: b54df6e94e (このIDを非表示/違反報告)
星林檎 - わああああ!!ウィンブレの男主だぁーーーー!!!文章が上手くて読みやすいです!鬼灯くん、すおーくんとは相性悪そうですね…。これからどうなるのか、続きを楽しみに待ってます!! (7月26日 0時) (レス) @page19 id: f74057ae4d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ