街の守り人【WIND BREAKER】

𓂃◌𓈒𓐍 ページ13

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「でも、なんでなんすか？」


「……今は秘密」


「今は？」


「いつか教える時が来る気がするんだよ。……特に狂犬くんに、ね」


「はァ？俺ぇ？」


「ははっ、気のせいかもしれないんだけど」





少し狂犬くんに睨まれてしまったので入学式の準備でもするか、と思って楡井くんと狂犬くんに別れを告げる。



あ、そういえば梶さんに渡す飴の準備もしないと…










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ー桜sideー(狂犬くん)






「アイツ、いつもあんな掴めねぇ奴なのかよ」


「ミステリアス、とは言われてますね！」


「……アレはミステリアスじゃねぇだろ…」


「え？」





ポカンとするコイツを放って構わず進む。



……鬼灯は、鬼灯のアレはミステリアスだとか、そんなふわふわしたモンじゃねぇ。ありゃあ閉ざしてる奴の感じだ


そこまでして、知られたくないのか……。知られたらマズイとかか？何にしろ"街の守り人"ってのが引っかかるな。それはボウフウリンの様に街の奴らが気付いたら読んでた呼び名だっけか…





「……なぁ」


「はい！」


「アイツって本当に"街の守り人"か？」


「？そうっすよ！桜さんも見たでしょ？あの腕っ節！！あれは間違いなく鬼灯さんですよ！！」


「………」





確かに強かったな、アイツ


強かったけど……なんか違和感がある。いや、アイツが誰かと入れ替わってるとか、そんな分かりやすい違和感じゃねぇ。実際に目に見えるような違和感じゃなくて、もっとこう……





「……気持ち…？」





そんな感じの、違和感。



……嫌な感じがビシバシして気持ち悪ぃ









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