ヒロインとかいう奴が現れた。【ブルーロック】

蜂楽のサッカー ページ9

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「サッカー、部…？蜂楽くんが、？」


「ん！此処って強豪っしょ？しかもレギュラーもベンチも、メンバーは蹴落とし合いの超実力主義！ん〜っ！想像しただけで燃えてきたぁ！！」


「ちょ、超……実力、主義…」






蜂楽が来てからというもの誰かが来る気配は全く無く、俺は蜂楽の話をずっと聞いていた。家族の話、友達の話、好きな物の話。そして、サッカーの話



幼い頃からサッカーをしている蜂楽にとって、サッカーはほぼ生活の一部だそう。サッカー関連で友達といざこざを起こしたこともあるとか




"かいぶつ"なんて存在が蜂楽の中には居るって話もされた





「青城はなんも思わないの？」


「……？？なにが？」


「"かいぶつ"の事。変だな、とかさ」


「……や、変だとは…あまり…、。そうなんだなー、って…」


「ふーん。変わってんね」






聞いていて、少し思った。きっと、蜂楽の感じる"かいぶつ"は本人の理想で、限界で、足枷なんだと



"かいぶつ"の様な人間が居たら良い。



"かいぶつ"の様な動きが出来たら。



"かいぶつ"は俺をよく分かってる。




そんな気持ちが蜂楽を今のレベルに留まらせてしまっているのかもしれない。蜂楽が今、どれほどサッカーが上手いのか、俺には知ったこっちゃないが





……蜂楽はその"かいぶつ"とやらに近しい存在の人間に出会った時、ソイツに期待して、大きな信頼を寄せるだろう。


そして相手はそんな蜂楽の期待に応えようとする。応えようとするあまり、いつか蜂楽を追い抜かしてしまうかもしれない





そうなったら、目の前のコイツは……。







「…何？俺の顔になんか付いてた？」


「…いや、なんでも…。楽しそうに、サッカーの話、するんだなって……、思って」


「え？だって楽しいもん」


「……、ぇ」


「楽しいから。楽しくなきゃ続けてないよ！」








堕ちる。そう思ったけど




きっと、また相手を追い抜かそうと自分の限界を底上げしてくるに違いない。楽しいサッカーを壊さないために



"かいぶつ"がどうなるかは想像がつかないけど、その時にはきっと"かいぶつ"なんかよりもずっと、ずーっと蜂楽自信が夢中になれる人間が現れている筈だ












「今度青城も一緒にサッカーやろ！」


「ぁ、えっと…、できたら…、？」


「出来たらじゃなくてやるのー！！！」


「う、うん……」






幼稚園児か？














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