ヒロインとかいう奴が現れた。【ブルーロック】

人たらしは人たらし ページ20

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「……えっと、」


「あ、俺潔世一って言います！！青城Aくんであってる？」


「ぁ、うん…。君付け、慣れないし……、呼び捨て…で、お願い…」


「ん！青城な！宜しく！」


「よろしく…」






明らかに人見知りだと分かる俺を前に、ニカッと眩しいほどの笑顔をする男。人たらし、基潔世一。頭に生えてるその双葉は葉子なのか？これから成長すんの？それともその状態が成長後？



冗談はさておき。蜂楽にばかデカい声で招集をくらった俺は知らない人が居るという地獄に自ら足を踏み入れるしか無く、渋々こちらに来た訳だが。まさかこの黒髪が噂の人たらしだなんて思わなんだ






「…えっと……潔、くんはさ、蜂楽達と幼馴染なの、」


「そーそー。家が近いって訳じゃねーけど、幼稚園が一緒だったんだよ。そっから小中ってずっとな」


「へぇ…。……ちなみに、千切、とかも…」


「幼馴染だぞ。言っちゃえば氷織もそうだし、千切と話してるアイツもそう。それとB組に凪って居たろ？そいつもそうだよ」


「裏口入学……」


「してないからな？コネなんて無いし」






幼馴染がそんなに揃って幼稚舎から小中高って同じになる事あんの？おかしすぎる。なんでだよ。聞けば氷織とその知り合い達とは幼稚園が一緒だっただけで小中は違う所だったらしい



いや、それにしてもよ。数が多すぎるんだよ。同性の幼馴染がそんなに多いってどゆことだ、聞いたことも見たこともねぇよ。いや、今実際に目撃してるけどさ





「いさぎー」


「うお、凪？あれ？玲王は？」


「知らなーい。なんか居なかったから歩いてきたー」


「凪……。多分それ、お前のこと探してたんじゃ…」






人たらしの背後に見えた白い巨体に思わず後ずさる。いや、だって人たらしが受け止められるとか思わなかったし。絶対白い方が大きいもん、人たらしスッポリよ？



後ろから抱きつく白い巨体を慣れたように対処する人たらし。もし人たらしが人たらしじゃなかったら、人たらしって呼び方訂正しようと思ってたけど訂正しない。これを人たらしと呼ばずなんと呼ぶ




別に意識したわけでは無いがつい本能的に逃げ出してしまった俺。その腕を誰かに掴まれた






「なんで逃げるんだよ」


「え"ｯ、いや……、」


「？何？なんか嫌だった？」







「だったらごめん」と子犬みたいな顔して謝る人たらしは、やっぱり人たらしだった。キュンとした












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