ヒロインとかいう奴が現れた。【ブルーロック】

ぶっ飛んでる生徒会長 ページ12

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「〜〜健やかな学校生活を〜」





入学式会場。定番である校長の話を、窓の外に見える桜を眺めながら聞き流す。こんなに青春っぽい1ページ、他にはないぞ。因みにまたしても隣に座る男女(千切)は眠いのか首がさっきからカクカクしてる



右斜め前に見える蜂楽の頭は完全に俯いていて寝ていることがわかる。男女がマシだと思えるのがなんかなぁ…。俺の周り大体寝てますけど……？






「続いて生徒会長からのお話です」






司会進行の教師のそんな言葉に俺は壇上へ顔を向けた。教室で周りの話を聞いていた限り、生徒会長が超クール系イケメンだって話だ。クールすぎる、なんて声も聞こえてきたが実際どうなのだろう



壇上へと続く舞台袖の階段を上がる音が聞こえてくる。舞台に現れた赤髪はとても堂々としていた






「生徒会長の糸師冴だ。必要最低限の話で済ませるから寝ている新入生の事は周りが叩き起こせ」






あ、マジ？割とこういう寝てるのって無視されるものじゃないんだ。男女は起こさないつもりだったが周りが起こす為にザワザワし始めた手前、自分だけ動かないのもなんだか気が引けたので仕方無く男女の肩を揺らす



数秒揺すっても起きないので肩を数回叩いてみた。怒られる覚悟で






「んー……ぁ、？」


「……生徒会長の、言葉…。会長が起こせって」


「マジかよ……くぁ…ねみぃ……」






隣で欠伸をして目をこすっている男女を横目に、糸師という苗字に既視感を覚えた。いや、聞いた事がある訳じゃないのだがそんな字の羅列を最近見た気がして



いとし……イトシ……。どんな字だ。イト=糸だろ、シはなんだろう。






――――
D組
――――


相川〜〜〜



糸師 凛



稲川〜〜〜〜




〜


――――――――――――







「あ」


「何？急に」


「…、いや」






そうか。新入生にもイトシって苗字の奴が居たんだ。クラス表の自分の名前を見つけてから、少し他のクラスの分も見ていたから既視感があったんだ。多分。






「…。全員起きたか。生徒会長の糸師冴だ。手短に済ますから寝たい奴は俺の話聞いてから寝ろ」





いや、寝ちゃダメだろ。







「1つ。校則は基本緩いがそれに甘えるな。自己流のルールを決めて高校生活を過ごせ



2つ。学生の本分は勉強だとか言うがそれは間違いだ。勉強にも部活にも家の事にも100を出し切れ。勉強だけに100を出すな」








………強烈な生徒会長だな












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