外の世界を知った私は剣士を愛しました

包容力 ページ18

ボーイフレンド…？




私はぽかん、として、とりあえずベッドを降りた





『…ゾロさん。』


きっとゾロさんだろうな。

どんな顔をして会えばいいんだろう

たしぎさんもいるのかな…




頭も心もズキズキと痛む

『ワンピースなんて、着てくるんじゃなかった…』





私はきっちりと畳まれているワンピースを手に取って

ぎゅっと握りしめる


よし、と気合を入れて

外へ向かった。









朝の日差しが眩しくて、すこし目を細めると


目の前に写ったのは







『ゾロさ… 』



ゾロさんの背中

愛おしくて涙が出そうになるのに、

もどかしくてズキズキする








そしてゾロさんが振り向き、私と目があった瞬間

ゾロ「…っ、」







『うわっ！！』









勢いよく抱きしめられた


その力はとても強くて、




『ゾ、ロさん、痛い…っ、』



いつもなら弱めてくれるはずなのに


一向に弱めてくれなくて








その代わりにきこえてきたのは



ゾロ「…よか、った。っ、」






初めて聞くゾロさんの震えた声だった。








ゾロ「A…っ、ほんとうによかった。っ、」







どうして？

なんでそんなに、




『なんで…！』


つき飛ばそうと胸板を押す

それでもはなれてくれない






『やだ、離してっ。！！』




今は、今はその腕の中にいると気がおかしくなる


たしぎさんを抱きしめた手と思ったら苦しくなる









ゾロ「離さない。絶対に」


『…っ、たしぎさんのとこに行けば…っ、』


ゾロ「間違えた。」

『え…？』




私は抵抗をやめて、ゾロさんを見上げた


それでもゾロさんの顔は見えなくて






ゾロ「あいつと、Aを、間違えたんだ、


悪かった。」





『…間違え、た…？』



まって、頭がぐるぐると回る






すると、ゾロさんは


私と目線をあわせた





強い目が、少し弱く見える





ゾロ「お前が、お前がいなくなると思うと、おれは…」


『ゾロさん…』







私は誤解をしてたんだ、

そう思うと涙がボロボロとこぼれる






ゾロ「あの服、おれ以外の前で着るな

その顔、俺にしか見せるな

1人でどっかにいくな、」






ゾロさんは私の頬をつかむと


強く、深くキスをしてきた





もちろん朝といえど人はいるわけで





『ゾロさ！…っ、ここじゃ…っ、』






離れようとすれば、頭の後ろを持たれて逃げられない









、









、









ゾロ「お前は、オレのものだ」

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