◯７１◯翔 ページ3
◇
ｻﾞｻﾞ…
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…ｻﾞ
ｻﾞｻﾞ…＿＿＿＿
…ｻﾞ…
翔「いつもこんな事するの？」
汐音｢え？｣
久しぶりの全力逃避行に痛む足を砂浜に投げ出して隣に座る汐音を見た。
砂浜に不釣り合いな着物の裾が頼りなくヒラリと揺れて
砂浜に不釣り合いな草履についた砂をほろってる。
汐音「いつも？、こんな事を？、私が？」
驚いた瞳で俺を見てから『まさか』と言って面白そうに笑った。
汐音「うーん、こんな事人生初!!、
矢田じぃから逃亡したのも人生初だよ!!
矢田じぃのあんな顔、きっとずっと忘れない」
くすくす笑いながら少しだけ咳き込んだ。
翔「大丈夫？」
汐音「ｺﾎｯ…平気」
翔「何でそんな日に限って遭遇したんだろ、俺」
汐音「あははは、本当だね、大迷惑きわまりないね私(笑)、でもね……」
そう言いながら彼女は傍に落ちていた小枝に手を伸ばした。
汐音「ねぇ、聞いて…」
彼女は砂浜にザリザリと音を立てて小枝で数字を書き始めた。
翔「86400……？」
汐音「あなたは毎日86400ドルが入金される口座を持っています」
翔「はぁ…」
汐音「そのお金の残金は明日に繰越す事は出来ず、次の日の朝になると必ずまた入金されます
」
ザリ…彼女は数字を丸で囲んだ。
汐音「翔くんならどうする？」
突然名前で呼ばれて驚いた。
潮風の匂いが波の音を連れて来る。
翔「や…、もったいないから全額引き出して使おうとするかな…」
汐音「でしょ!!、もったいないのよ！」
翔「はぁ…」
訳もわからず見つめていると彼女は可笑しそうに少しだけ笑った。
汐音「貸して…」
そう言ってから彼女は俺の腕をつかんだ。
汐音「この時計の刻む秒針がね、
刻々と時間をカウントして行くじゃない？、
１日はね、86400秒なんだって、」
頭上を横切るカモメの声が余韻を残して過ぎ去った…
汐音「人はみんな平等に時間を与えられてて
そして限りが有る…
だから無駄に使ったらもったいないのよ！」
ｻﾞｰと引く波が時間を止めた。
ふふっ、
汐音「なんてね、
今日ね、数学の授業で先生が言ったのが耳から消えなくて居ても立っても居られなくなっちゃって…、
で、あなたを巻き込んじゃった。
ごめんなさい」
眩しそうに目を細めて額に手を翳した。
汐音「暑いね…」
。
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新月(プロフ) - cloverさん» cloverちゃん*.(*^^*)こちらに来てくれて、メッセージ頂けて、そして元気で本当に嬉しいよ:*・。お手紙、胸があたたかくなりました。こんな風にcloverちゃんとお話出来るのも、心がポカポカするのも嵐さんのお蔭…感謝を忘れないで私の場所から応援させてね+..◯ (2014年10月29日 10時) (
レス) id: 90cd8d33e4 (このIDを非表示/違反報告)
新月(プロフ) - てるさん» てるちゃん*.+.(*^^*)お久しぶりです◯.+.来てくれて本当に嬉しいです。.*◯うんうん。ヒロインちゃんと二ノのシーンは私も書きながら切なくて……あの川原のシーンを書きたくてこのお話を書いたというくらい、私には重要なシーンでした.+:それぞれの想いが未来へ…… (2014年10月29日 10時) (レス) id: 90cd8d33e4 (このIDを非表示/違反報告)
新月(プロフ) - nonokarashiさん» これからラストに向かってお話が展開していきます(^^)どうか最後までお付き合い頂けたら何より嬉しいです◯*.:*コメントありがとうございました(*^^*) (2014年10月29日 9時) (レス) id: 90cd8d33e4 (このIDを非表示/違反報告)
新月(プロフ) - nonokarashiさん» nonokarashiさん:.*+こんにちは+*.:嬉しいコメントありがとうございました(*^^*)物語の一言一言にｼﾞｰﾝとして下さったなんて…そんな風に言ってくださると、また頑張ってお話を書き進めようと意欲が沸きます♪嬉しいです◯。* (2014年10月29日 9時) (レス) id: 90cd8d33e4 (このIDを非表示/違反報告)
clover(プロフ) - 新月お姉さんへ.｡*☆『新月のプレイリスト』のコメント欄にお手紙をお送りしました。お時間がある時、覗いて頂けたら嬉しいです。。cloverより。（久しぶりで突然の出現、すみません…） (2014年10月27日 20時) (レス) id: d7fa64555d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：新月
| 作者ホームページ：ttp://http://uranai.nosv.org/u.php/novel/0527001/
作成日時：2014年8月30日 22時
