○６９◯翔と汐音のｽﾄｰﾘｰ ページ1
◇
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……
８年前…
ﾋｿｯ…
汐音「助けて！」
翔 「はっ？」
学校から帰ってきてチャリから降りると
車の影に隠れるようにしゃがんだ着物姿の女の子が花を抱えながら俺にそう言った。
それさ、隠れてるつもり？
汐音「早く助けて！」
多分華道教室に送って来た車の運転手から逃げようとしてるのかなって思った。
だったらさ、
教室の門くぐってから隙をついて逃げようとかさ、色々やり方有んじゃね？
汐音「助けてって言ってるの！」
抱えてる大輪の百合から半分顔を覗かせて
俺の押してる自転車を指差してる。
翔「いや…そう言われても」
汐音「お願い！」
翔「おわっ！、ちょっ…だから困るって…」
話も聞かず、彼女は後ろからしがみついた。
途端
抱えてる花を包んでる紙がカサリと音を立てたのが背中に聞こえた。
矢田「お嬢様ぁ〜、」
翔「ほら、呼んでるよ」
ロマンスグレーの長身のじいさんが振り向いてその眼鏡が俺らを捕らえた。
矢田「はっ||||！、お嬢様!!」
汐音「早く行って!!」
翔「ああもう！」
何が何だか分からないまま彼女を乗せて自転車を走らせた。
汐音「矢田じぃ、ごめんね……」
ポソリと呟いた彼女の声が自転車のペダルの音と一緒に聞こえる。
着物の袂とカスミソウが“矢田じぃ”とやらに向かって慌てて流れてく…
矢田じぃの驚愕の顔が雪みたいに散るカスミソウに隠れてだんだん小さくなった。
翔「いいのかよ、矢田じぃ、」
汐音「仕方ないの…、」
翔「で、俺はあんたを乗せてどこまで逃げればいいの」
汐音「…」
翔「っおい！、無計画逃避行かよ！」
汐音「…じゃ、海！、海までレッツゴー！」
翔「『じゃぁ』って…マジかよ」
こっから海まで行くのに何キロ有ると思ってんだよ。
汐音「今じゃないと行けないの…お願い」
ぎゅっとしがみついた彼女から百合の甘い香りが漂った。
俺はすげー変な事に巻き込まれたんだなって気がついた時にはもう車輪は回り始めてた。
初夏のむっとする風が制服のシャツを揺らす
８年前の夏の午後だった。
。
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新月(プロフ) - cloverさん» cloverちゃん*.(*^^*)こちらに来てくれて、メッセージ頂けて、そして元気で本当に嬉しいよ:*・。お手紙、胸があたたかくなりました。こんな風にcloverちゃんとお話出来るのも、心がポカポカするのも嵐さんのお蔭…感謝を忘れないで私の場所から応援させてね+..◯ (2014年10月29日 10時) (
レス) id: 90cd8d33e4 (このIDを非表示/違反報告)
新月(プロフ) - てるさん» てるちゃん*.+.(*^^*)お久しぶりです◯.+.来てくれて本当に嬉しいです。.*◯うんうん。ヒロインちゃんと二ノのシーンは私も書きながら切なくて……あの川原のシーンを書きたくてこのお話を書いたというくらい、私には重要なシーンでした.+:それぞれの想いが未来へ…… (2014年10月29日 10時) (レス) id: 90cd8d33e4 (このIDを非表示/違反報告)
新月(プロフ) - nonokarashiさん» これからラストに向かってお話が展開していきます(^^)どうか最後までお付き合い頂けたら何より嬉しいです◯*.:*コメントありがとうございました(*^^*) (2014年10月29日 9時) (レス) id: 90cd8d33e4 (このIDを非表示/違反報告)
新月(プロフ) - nonokarashiさん» nonokarashiさん:.*+こんにちは+*.:嬉しいコメントありがとうございました(*^^*)物語の一言一言にｼﾞｰﾝとして下さったなんて…そんな風に言ってくださると、また頑張ってお話を書き進めようと意欲が沸きます♪嬉しいです◯。* (2014年10月29日 9時) (レス) id: 90cd8d33e4 (このIDを非表示/違反報告)
clover(プロフ) - 新月お姉さんへ.｡*☆『新月のプレイリスト』のコメント欄にお手紙をお送りしました。お時間がある時、覗いて頂けたら嬉しいです。。cloverより。（久しぶりで突然の出現、すみません…） (2014年10月27日 20時) (レス) id: d7fa64555d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：新月
| 作者ホームページ：ttp://http://uranai.nosv.org/u.php/novel/0527001/
作成日時：2014年8月30日 22時
