光は着実と闇を焼いてゆく ページ47
□
_25時14分
威厳を感じさせる月が私を照らし、飲み込まれていくような夜空が私を覗き込む。
爆弾コンビと別れたあと、私はベットに倒れるように寝転がり少しの間仮眠をとった。
ロングスリーパーと言われるものに分類される私が何故、こんな真夜中に態々起きたか。それはとある人物と電話をしなければならなくなったからだ。
机の引き出しからスマホを取り、某電話アプリを開く。
登録されていない番号__
〈__もしもし〉
『嗚呼、夜分遅くにすまないね。杠葉。』
電話越しに中性的な声が聞こえてくる。
彼はコンビニ強盗のあの日、Aを襲った刺客である
そんな二人が何故言葉を交わしているのか、それはAにある"感情"が湧き上がったからだ
再び携帯電話から音が聞こえる
〈それで、あの。用とは_〉
逆光に見えないAの顔から、空気を吸い込む音がする
『私の部下にならないか』
__好奇心
彼は_杠葉は、紛れもない光側の人間だ。
一度も関わったことのない_いや、警察学校に来るまでは無縁だった存在に、彼女は興味をもったのだ。
あのような荒れ果てた環境で、どうしてまだ光続けていられるのか。何故他人をあそこまで想うのか。
誰も教えてくれなかった、正してくれなかった道。そして其処を歩む"彼等"
嫌悪し続けていた警察と無辜なる民を知ることこそが、私の求めるものに必要なことなのかもしれない。
そう思っての行動だった
〈…僕は、どうすれば〉
『どうすれば、がどこまでを指すかは知らないが…そうだな、君の妹を助けよう』
電話越しにも聞こえる動揺した音
『その子が安全に暮らせる衣食住だって提供する。それに、部下といっても書類整理や作成くらいで殺しは一切させやしない』
〈じゃあ…〉
『あとは君の自由だ。私の部下になり、ある程度の権力を得るか。それとも部下にならず家無き子になるか。どちらにせよ妹は助けてあげるけど_
___部下になったら君達の家を襲った組織のことが分かるかも』
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あざざめ(プロフ) - 紅さん» 紅さん!ありがとうございます!そう言ってもらえるとやる気がでてきますね笑笑 (9月17日 10時) (レス) @page35 id: 6b5cfcbae8 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (9月17日 1時) (レス) @page35 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あざざめ | 作成日時:2023年8月20日 14時