守りたいもの 萩原side ページ43
□萩原side
『…愛嬌がなきゃ警察なんて無理だって言いたいのか?』
萩「あー、そういうわけじゃなくてさ」
入学初日のあの日から、人見知りって感じではなさそうな彼女が、どうしてあそこまで人を避けるのか気になっていた。
人を守りたいからとか、昔から憧れてたからとかで警察に志願する人は大勢いる。
けど、彼女は_Aちゃんはそれとは全く別物で、警察学校内で自ら人に関わろうとしている姿が全く見えなかった。
もしかしたら陣平ちゃんみたいに「警察が嫌い」だけど志願した可能性もあるし、無理に聞きたいわけでもないけど、ただ、少し気になった。
だけど…いや、やっぱり、Aちゃんは其の鉄壁とまで言える表情を1ミリも崩さずに答えた。
俺が質問していたものとは違う答えを。
萩「(あくまでも答える気はないってわけか)」
思えば、Aちゃんの笑顔を一度も見た事がない。それどころか、表情を崩したところを__あの、コンビニの時以外見た事がない。
元々あんな感じなのか、それともこっちが信用されてないのか
分かりきってはいた事だけど、改めて確認させられると結構くるものがある
横をもう一度見るが矢張り彼女は微動だにしていない
萩「(これは諸伏ちゃんと同じで様子見かな)」
答える気がないのにわざわざ聞くのは良くないしね
____しかし、次の瞬間、屹度"彼女にとって"嘘ではない言葉がやってきた
『_守りたいものがあるから』
初めて_初めて"君の"本当の声を聞いた
真っ直ぐとした心地よい音だった__
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あざざめ(プロフ) - 紅さん» 紅さん!ありがとうございます!そう言ってもらえるとやる気がでてきますね笑笑 (9月17日 10時) (レス) @page35 id: 6b5cfcbae8 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (9月17日 1時) (レス) @page35 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あざざめ | 作成日時:2023年8月20日 14時