警察学校 ページ4
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_時は流れ春
私は慣れもしない背広に身を包んでいた。
当たり前だが、そこに不安や期待等と言った感情はない。私は普通に此処で……言うなればモブDくらいの立ち位置で暮らしたいのだ。
最近知った事だが、どうやら学校は寮制らしい。つまり変な噂でも立てば其の半年間は地獄と言って良いだろう。
ま、そんな事させないのだが。
校内に入り、自分の席に着く。どうせなら優秀な首席様の顔でも拝んでやろう。
ちなみに私は狙い通り三位通過だ。どうして知ったかって?ハッキングしたに決まってるだろ。
とはいえ、実技やらなんやらは簡単過ぎたから総合点は面接で調節したんだがな。
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「__きて お__て」
『ん"?』
やばい寝てた。
話長過ぎなんだよ。首席も見れなかったし。
ていうか、
今誰かに話しかけられたよな。
「あ、やっと起きた!」
…誰?
『誰?』
知らない奴だな。いや、警察なんかに知り合いがいる訳ないんだが。
猫目で弟オーラ満載の犬系男子か。
しかし…成程。
頭脳と身体能力は高いようだな。それに、スリが得意そうだ。
そう思っていると、相手の男は少し慌てて此方に再び視線を合わせた。
「えと、ごめんね。俺の名前は諸伏景光。よろしくね」
諸伏景光…。
前見た時に(ハッキング)載っていた奴だ、特に印象に残ったから良く覚えてる。両親は幼い頃に他界、兄は長野県警だったよな。
で、行かないのかな。退いてくれないと私行けないんだけど。
「その、君の名前は?」
『胡桃A』
「胡桃さんか!可愛い苗字だね」
『そぉか』
「…」
『…』
苗字が可愛いとは変な奴だな。まぁ偽名なんだけど。此処用に態々用意したやつ。
『…宜しく?』
「!うん、よろしく」
わぁ〜ザ・光だ。伊織が嫌うタイプだな。私は結構好きだよ?こういうの。折れた時どうなるか気になるし
諸伏はニコニコと此方を見てくるだけで、一向に行く気配がない。一緒に行きたいのか?いや真逆。
仕方ないから避けて先に行くか。
そう思い、一歩踏み出した途端。誰かが此方に…いや、諸伏に声をかけた。
「おーいヒロ。そろそろ行くぞー!…って其方の人、知り合いか?」
いえ全く。
この人…ハーフか?身体からして身体能力は高そうだな。恐らく頭も今まで見た奴の中じゃ上位…此奴が首席だな。
「あ、ゼロ!ごめん今行く!それじゃ胡桃さん"またね"」
…またねって、教場が同じじゃなきゃ難じいだろ。
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あざざめ(プロフ) - 紅さん» 紅さん!ありがとうございます!そう言ってもらえるとやる気がでてきますね笑笑 (9月17日 10時) (レス) @page35 id: 6b5cfcbae8 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (9月17日 1時) (レス) @page35 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あざざめ | 作成日時:2023年8月20日 14時