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マスターに言われて怒るでもなく
ちょっとまんざらでもないみたいだったのは
意外だったかもしれない
親が揃う前にとりあえずお互いを知らなきゃ始まらない
ってことで付き合うことになった
親が揃ったときには涼介さんが
付き合うことに決まりましたと宣言してお見合いは終わった
夕食の時に付き合うことになったと
父からみんなに報告
よかったねと口々に言われて
とりあえずありがとうとだけ言った
付き合うと言ってもお互いに忙しい
今までと変わらない
変わったことと言えば仕事の先で
美味しいケーキ屋さんを見つけたと言って
買って来てくれることぐらいかな
お昼を食べて買ってきてくれた
ケーキも食べる
いつもはマスターが賄を作ってくれるけど
涼介さんがケーキを買って来てくれるので
最近のお昼ご飯はお礼の意味をこめて
私が作っている
初めて涼介さんに食べてもらうときはドキドキした
一瞬えっ顔したけどうまいって言って
平らげてくれた
マスターがニヤニヤしてた
マスターには私が作ったこと内緒にしてくれとお願いしたけど
今までずっとマスターが作ってきたものを
食べているわけだから分からないはずがない
でも美味しいって言ってくれることが一番
嬉しかった
それからずっと私がマスターの代わりに賄を
作るようになった
デートらしきものは一度もない
たまに疲れた顔しているときもあるので
仕事が忙しいんだろうなと思ってた
どんな時もここにいる限り
笑って迎えようと思った
私は変わらない毎日を過ごしてる
季節が過ぎて未菜が女の子を出産した
その三か月後葉月が第二子の男の子を出産した
未菜が無事に出産して退院して
我が家は賑やかになった
しばらく落ち着いたころ葉月が入院
バタバタして無事に生まれてようやく落ち着いた
爽太さんも二人目となると落ち着いているようだ
第一子の時はものすごかった
私の方がノイローゼになるくらい
うるさかったことを思い出した
今回は何の騒動もなく二人とも落ち着いているから
良かったけど洗濯の量が増えて
私は一日に何度も洗濯しなければならなくなった
葉月が下の子にかかりっきりなると
上の子の面倒は私で姉妹のおかげで
おばあちゃんになった気分です
月日が流れるのは早いもので
そうちゃんもまっちゃんもいつの間にか母親になっていた
私たちの母親は私たちを産んでも仕事を
続けていたこともあって
姉妹全員出産後も仕事は続けてる
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作者名：はやこ | 作成日時：2018年12月10日 22時
