緊急 ページ9
_澤村side_
「……さて、と」
机を挟んで向かい側に珍しくお行儀良く座る日向達4人。
俺のいつも説教する時とは違う雰囲気のせいなのか4人の顔はいつも以上に強ばっている。
「まぁこうやって呼び出したのは他でもない、Aの事なんだが」
さっきの出来事を思い出し、ぴくりと目元を動かした日向。
頭の中に今までの悪行の数々迄浮かんで来てしまったのか、眉が顰められた。
「……Aの事は、どう思ってるんだ? 鳶坂が来るまでは、少なくともどう思ってたか、覚えてるよな」
俯いた西谷の拳が固く握られた。
覚えているから……鳶坂が来るまで、どれだけAが良くしてくれていたか覚えているからこそ、認めたくないのだろうか。
「今のことは置いておいてだ。ついでに言えば、鳶坂への事も全部抜いての、お前達の思いも」
今度は影山が、俯かせていた顔をほんの少しだけ上げた。
前髪で隠れていた瞳には葛藤や苦しみ、憎しみやそれに反する思慕の感情が頼りなく揺らいでいる。
「……俺は」
喉から震えた声を出した影山に目を向け、そのまま話すように促す。
「……Aの事、嫌いじゃないです。寧ろ、マネとして日向と俺を谷地さんと同じくらい、想って、支えてくれてたと思います」
そこにある感情が漏水のように静かに、だが確かに漏れ出してくる。
「……でも、鳶坂が来て、鳶坂も2人と同じくらい支えてくれてたと思ってて。それは、もしかしたら違ったのかもしれないけど、鳶坂をAがいじめてるってわかった時、なんか……よく、分からないですけど、もやもやしてイライラして」
影山は確かな口調で、自分の思いの丈を綴っていく。
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綾 - きゃあああああああもう大好きいいいい← (2017年1月8日 17時) (レス) id: e38bcaf7ca (このIDを非表示/違反報告)
冴那(プロフ) - 綾さん» きゃあああああ好き(つ´・ω・)っ (2017年1月8日 17時) (レス) id: adef9b358e (このIDを非表示/違反報告)
綾 - もう何可愛すぎか((ぎゅうっ← (2017年1月8日 16時) (レス) id: e38bcaf7ca (このIDを非表示/違反報告)
冴那(プロフ) - 綾さん» もっと照れていいんですよ乁( ˙ ω˙乁) (2017年1月8日 13時) (レス) id: adef9b358e (このIDを非表示/違反報告)
綾 - やめなさい照れる(〃▽〃) (2017年1月8日 13時) (レス) id: e38bcaf7ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冴那 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年9月24日 19時