卑下する必要 ページ6
帰宅後。
『クロ。……ちょっといい?』
そらるとのコラボ音源を作り終えたというクロは、リビングのソファで見事にぐでぐでしていた。
「ん? どした」
『ちょっと、向こうの部屋で話が……』
きょとんと首を傾げるクロを引っ張って、コタツが出しっぱなしにしてある部屋に連れ込む。
既に私が呼んでおいたそらるもそこにぐだーっと座り込み、こちらを見上げている。
まふくんは向こうで私が貸したイカやってる。←
『折り入って相談が……というか悩みがあるんだけど……あ、重くないから安心して。あのさ……』
机の反対側で正座する二人の顔を交互に見て、ぽつりと言う。
『……私がまふくんを好きでもいいんでしょうか』
か細い声はそれでも二人の耳に届き、一瞬の沈黙が部屋を包み、そして。
「「ふ、あははははは!」」
クロも、滅多に爆笑なんてしないそらるまで、腹を抱えて笑った。
ひーひーと涙を浮かべるまで笑い続けた二人は、私にこう言った。
「あのね、A。あんたが惚れた男が落ちないわけないと思うけど? わしじゃないんだし!」
「よく考えてもみろ、まふだぞ? 告ったら即刻OKもありそうだけど?」
……?
思考が全く追いついていかない私に、ぽんぽんと頭を撫でるそらると抱きしめてきたクロ。
「そもそもの問題だ。人を好きになるのに、身分も私だから、なんて卑下もいらないんだぞ?」
そらるの言葉は、私の心にしっかりと重みをもたらした。
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綾 - きゃあああああああもう大好きいいいい← (2017年1月8日 17時) (レス) id: e38bcaf7ca (このIDを非表示/違反報告)
冴那(プロフ) - 綾さん» きゃあああああ好き(つ´・ω・)っ (2017年1月8日 17時) (レス) id: adef9b358e (このIDを非表示/違反報告)
綾 - もう何可愛すぎか((ぎゅうっ← (2017年1月8日 16時) (レス) id: e38bcaf7ca (このIDを非表示/違反報告)
冴那(プロフ) - 綾さん» もっと照れていいんですよ乁( ˙ ω˙乁) (2017年1月8日 13時) (レス) id: adef9b358e (このIDを非表示/違反報告)
綾 - やめなさい照れる(〃▽〃) (2017年1月8日 13時) (レス) id: e38bcaf7ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冴那 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年9月24日 19時