音駒高校の歌い手は今日も心に歌う☆*。part3☆*。

【一生ついていきます姐さん！】 ページ28

『翔陽、飛雄、君達はもうちょっとその猪突猛進な性格をどうにかしようね？』


わしわし、と彼らの頭を強く撫でる。
静かに撫でられる翔陽と飛雄は既に涙も枯れたらしい。ひたすら垂れる鼻をすすっている。


｢田中さん、西谷さん、いつまでもそこで正座してる気ですか？ 正直クソダサいですよ｣


私の後ろでここぞとばかりに煽りよる蛍。
くくっと喉を鳴らして彼らの反応を待ってみる。


｢……っせぇぞ月島ァァ！ Aスマン！ 謝って許されるとは思ってねぇが許してくれ！｣


彼らの一字一句違わぬ矛盾した謝罪。
さすがに今まで感じていた恐怖を感じる間もなく笑いがこみ上げた。


｢｢｢『あっははは！！』｣｣｣


みんなの笑いにキシャーッと歯をむいた彼らを押さえつけ、笑いながら謝罪に応える。


『そ、んな矛盾した謝罪ありますか！？ はー面白いわ……しょうがないですね、私に跪いて【一生ついていきますA姐さん！】って言ったら許してやりましょう』


それくらいの悪戯は今までの仕返しとしてやってもいいだろう。
羞恥心も捨てたのか、彼らはビシィィっと跪いて、【一生ついていきますA姐さん！】と声を揃えた。


更に爆笑に包まれる玄関。


しょうがないですね、彼らも許してやりましょう。

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