悪寒の正体は ページ3
_まふまふside_
ぞあっ
「!?」
急に背筋に悪寒が走る。
まるで誰かが背中に氷を投げ込んだような……。
「……そらるさん! ちょっとだけ出掛けてきます!」
「あ? うん、気をつけろよ」
そらるさんの気遣いの言葉も聞き終わらない内に玄関の扉を忙しなく開ける。
ここから音駒高校までは大体1km。走ってけば僕でも5分でつける距離。
「怒られるかなんて気にしてらんないな……空回りならいいけど」
ぽつりと呟き、走る速度を上げた。
_月島side_
「日向、落ち着け!」
僕は暴れ回る日向を抑え込んで、他を見やる。
影山は東峰さんが抑え、田中さんは縁下さんが、西谷さんは菅原さんが抑える。
未来の腕に視線を止めたままピクリとも動かないAと、そんなAを恨めしげな目で睨む鳶坂。
「……清水、鳶坂を」
「分かった」
澤村さんが清水さんに指示を飛ばした。
そのまま保健室に連れていかれるであろう鳶坂に最大限の憎悪の視線を投げて、顔の向きを戻す。
「……日向。影山。田中。西谷。……後で、体育館脇の会議室に集合。分かってるから、今は暴れるな」
その一声で、なんとか暴れるのはやめる4人。
しかしAへの憎しみは目に浮かんだまま消えはしない。
「……A」
『っ』
ビクッと体を震わせるA。
僕の声すら認識出来ないのかな。
あの放送でさえ、あの5人の心は動かなかったんだ。
僕は、自分の無力さを痛いほど感じた。
「……はぁっ、……Aっ!!」
そして同時にその傷を癒すのも、僕ではない事も。
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綾 - きゃあああああああもう大好きいいいい← (2017年1月8日 17時) (レス) id: e38bcaf7ca (このIDを非表示/違反報告)
冴那(プロフ) - 綾さん» きゃあああああ好き(つ´・ω・)っ (2017年1月8日 17時) (レス) id: adef9b358e (このIDを非表示/違反報告)
綾 - もう何可愛すぎか((ぎゅうっ← (2017年1月8日 16時) (レス) id: e38bcaf7ca (このIDを非表示/違反報告)
冴那(プロフ) - 綾さん» もっと照れていいんですよ乁( ˙ ω˙乁) (2017年1月8日 13時) (レス) id: adef9b358e (このIDを非表示/違反報告)
綾 - やめなさい照れる(〃▽〃) (2017年1月8日 13時) (レス) id: e38bcaf7ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冴那 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年9月24日 19時