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8話 ページ9

……ふぁさ。

「「「『!!!!!!』」」」

やってくれた。やってくれてしまった。
その場の空気が氷点下以下まで下がったのがありありと感じられる。

事は、部活開始時に遡る。

.*・゚ .゚・*.

「サーブ、打てよ。去年までの俺とは違う」

キッ、と鋭い眼光で()を睨みつけているのは、昨日私がいつ会ったのかやっと思い出した子、名前は日向翔陽君。

「俺だって、去年までの俺とは違うぞ」

そんな睨みも跳ね返すような、何も受け付けないような瞳に苛立ちと日向君への少しの期待を湛えて、口元ににやりと笑みを浮かべた影山君。

キュ、キュッ……

影山君が去年の夏の大会以来、ある人の真似をして習得したジャンプサーブの助走を開始する。

ドギュッ!!

えげつない音を立てて、日向君の方向へと飛んでいくサーブ。
日向君は、顔面に当たりそうなサーブをギリギリのところで避けて、尻餅をついた。

「(アッブネー、当たるとこだった……!!!)」

日向君の頭の中は、おおよそこんな所だろうか。
冷や汗も凄いことになっている。
そして私も、影山君の反応を見て冷や汗ダラダラである。
負のオーラ……というか、ド直球に言ってしまえばこう。

【ブチギレてる。】

「……それの、どこが去年と違うんだ」

低く、唸るような声が、体育館にやけに響いた。

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作者名:そるてぃー、冴那 x他1人 | 作者ホームページ:   
作成日時:2016年4月2日 17時

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