１話 ページ2
ふわりと暖かい風が頬を撫でる。
桜の花はもうじき満開になる。
今日は入学式だ。
私は今日烏野高校に入学する。
中学で仲が良かった国見君、金田一君とは違う学校だけど、今は簡単に連絡も出来るし、
会おうと思えば会えるので寂しくはない。
…やっぱりちょっと寂しいかも。
新しい環境はちょっと不安だけど、それ以上にワクワクする。
はやる胸を抑え、体育館へと足を進める。
体育館へ向かっていると、後ろから全速力で男の子が走ってきた。
オレンジ色の髪の毛で…中学生？
「うわぁ!!危ないっ!!」
男の子に気を取られていてぶつかるかもということを失念していた。
ぶつかる―――。
そう思ってとっさに避ける。
が、わずかに間に合わず肩がぶつかってしまい、よろける。
「っ、ごめん!!大丈夫!?」
『私は大丈夫、怪我してない？ 』
「俺も大丈夫‼…うーん。どっかで会ったことある？」
オレンジ髪の男の子、私もどこかで見たことがあるような…。
『うーん、私も見覚えがあるんだけど…思い出せない』
「えーっと、ここまででかかってるんだど…」
考えてみるが思い出せない…
って!!
『今何時!？ 』
「やばい入学式始まっちゃう！」
急いで体育館に駆け込む。
ううっ、ぎりぎりセーフだよね…？
自分のクラスの列にならぶと、すぐに先生の話が始まった。
「〜であるからして、新入生も烏野高校の生徒としての自覚をもって…」
校長先生の話を聞きながら、さっきの子について考える。
確か、夏頃に会ったような…。
あ、わかった!!
一回戦の子だ!!
すっきりして、ようやく先生の話に集中できる。
あ、じゃああの子もバレー部かな？
部活に早く行きたいなー。
高校では全国に行きたいな。
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作者名：そるてぃー、冴那 x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2016年4月2日 17時
