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15. ページ15

しばらく椅子に座って待っていると




『 お待たせ 。やっと全部完成したよ 』



とご主人様がお盆を持って部屋に戻ってきた 。



スープの入った丸くて少し深いお皿と 、卵焼き 、それに付け合せ用のバゲットが乗ったお皿が置かれて 、向かいにご主人様が座った 。




「 … ご主人様は食べませんか … ? 」



『 あ 、えっと … 』



そう問いかけるとご主人様ははじめは気まずそうに少しぽりぽりと頭をかいたあと 、


『 … 実は卵焼きやスープを作ったときに 、美味しくなるまでいくつか作り直したから … 味見でお腹が膨れてしまって 』


と白状して 恥ずかしそうに笑った 。





わたしが起きて見に行ったときには実は料理は終わりがけで 、そこに至るまでにそこまでしてくれていたんだと知らなくて 少しご主人様が可愛く思えてわたしもつい笑ってしまった 。




「 いただきます 」



手を合わせて スプーンでスープをひと口 。


野菜は柔らかくなるまで煮てあるし 、お肉もほろほろと解れてすごく食べやすい 。


向かいに座るご主人様はこちらを心配そうに伺いながら 、じっとしている 。



『 …… 味はどうだ ? 不味かったらここに 「 美味しいです ! 」



「 すごく美味しいです 、ご主人様 」



『 本当か ? であれば安心したよ 、、 』




そう言ってご主人様が大袈裟に胸を撫で下ろすから 、



「 ご主人様も食べてみてください 」


とスプーンを差し出すが 、そこまでしてから



「 すみません 、病人のは良くないですよね 、、」



と恥ずかしくなって 手をゆっくりと下ろした 。




するとご主人様は 椅子からゆっくりと立ち上がって



『 貸してくれ 』


とわたしの手からするりとスプーンを奪って 、同じようにスープをひと口飲んだ 。




『 … 悪くないな 』



「 ふふ 、だからわたしが言ってるじゃないですか 」



『 君に食べてもらうにはすごく心配だったんだよ 。全く 、 … 上手くできたからよかったが できなかったら2人で餓死でもするところだった 』



そう言って苦笑いするご主人様 。



スプーンをわたしに返すと 、また向かいの椅子に座り直した 。

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べる子ちゃんさん(プロフ) - momoさん» いつもありがとうございます ㅠㅠ しばらく毎日載せることはないですが たくさん読み返していただけると嬉しいです ! (2022年10月11日 7時) (レス) id: f6abf99b84 (このIDを非表示/違反報告)
べる子ちゃんさん(プロフ) - elmoさん» いつもコメントしていただいてありがとうございます ! 読んでいただけて嬉しかったです ㅠㅠ (2022年10月11日 7時) (レス) id: f6abf99b84 (このIDを非表示/違反報告)
べる子ちゃんさん(プロフ) - アルムさん» 初めまして ! 拙いお話ばかりですが 読んでいただいて 、感想もいただけて嬉しいです ㅠㅠ (2022年10月11日 7時) (レス) id: f6abf99b84 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 本当にこのお話大好きです💗💗べる子ニムのお話どれも素敵です!!!毎日占ツク開いてべる子さんの通知が来てたら幸せです!! (2022年10月10日 22時) (レス) @page34 id: 6f106146ee (このIDを非表示/違反報告)
elmo(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございました😍 (2022年10月10日 21時) (レス) id: 37bbaba9df (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:べる子ちゃんさん | 作成日時:2022年9月16日 17時

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