９０話 ページ42
特訓している彼らを見つめるマネージャーと瞳子の隣に吹雪が並んだ。
みんな想像以上だと答える吹雪に、マネージャーは微笑みを浮かべる。
「私も彼らを率いて日が浅いけど、彼らは打てば響く選手たちよ。それも、こっちの想像を遥かに超える勢いでね」
『監督が素直なんて、珍しいですね』
そういうと私だって褒める時は褒めるわ、という瞳子。
普段は見れない瞳子の様子に少し驚いていると、吹雪の隣に勝負をしようと染岡が上がってきた。
「勝負？」
「ああ。俺の特訓の成果を、お前相手に試そうと思ってな」
雷門のエースストライカーはどちらか、それを決める勝負は夕方行われた。
「ルールは簡単だ。センターから二人がボールを蹴りあって、先にゴールを決めたほうの勝ちだ」
ルールを説明する円堂、みんなには緊迫した空気が漂っている。
円堂がスタートの合図を出すと先にボールを取ったのは染岡。
吹雪はそれを追ってボールを奪う。
「雷門のストライカーをナメるなぁ！」
染岡もスライディングを仕掛けるが、間一髪で吹雪がボールを上げてキープした。
「染岡も速い！」
「吹雪の動きについていってる！」
ボールを奪い返した染岡を見て、選手たちは自分も速くなっているのではないかとワクワクしている。
「やるじゃねぇか！正直ナメてたぜ…こうじゃなきゃ面白くねぇ！」
そういい染岡の隣に並んだ彼の目はオレンジになっていた。
すかさず染岡がシュートを撃つがゴールポスト当たって跳ね返り、それを吹雪が取りに行く。
「もらったぁ！」
「いかせねぇぞ！」
立ち塞がる染岡に構わずシュートをしようとする吹雪。
しかしすぐに動きが止まり、その隙にボールを取られてしまった。
そして染岡がシュートをうち、勝敗が決まった。
「染岡！お前今のシュート、足に物凄いパワーが集まっていたぞ！あれも特訓の成果だよな！」
「ああ。手応えあったぜ！これで豪炎寺の分もやれる！」
円堂達が染岡の周りに集まるのを見て、Aは吹雪に声をかける。
『優しいね、吹雪くん』
Aは吹雪の動きが止まった時、地面にリスがいたのが見えた。
彼はそれを避けようとしたのだ。
僕の負けだよという彼の目は、いつもの灰色に戻っていた。
次の日、白恋中付近の空の色が暗く変化し始める。
それはつまり、彼らの訪れを表していた。
「待ってたぜ、エイリア学園！これ以上サッカーを破壊の道具にはさせない！」
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ゆなん(プロフ) - さくさん» えー！ありがとうございます嬉しいです（ ; ; ）毎日更新できるように頑張りますので、よければお付き合いください〜！ (2020年7月14日 17時) (
レス) id: 23ce9c4a3d (このIDを非表示/違反報告)
さく - めちゃめちゃ好みのお話で一気読みしてしまいました…更新楽しみにしてます頑張ってください、！ (2020年7月14日 17時) (レス) id: 8d7bf43e89 (このIDを非表示/違反報告)
ゆなん(プロフ) - 緑谷出久さん» コメントありがとうございます！源田くんまったく絡ませられてないですね…色んな人とフラグ立つように頑張ります〜！ (2020年7月7日 7時) (レス) id: 23ce9c4a3d (このIDを非表示/違反報告)
緑谷出久 - できればでいいんですけど、落ちは、源田幸次郎君がいいです。 (2020年7月6日 22時) (レス) id: 08b72a76d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆなん | 作成日時：2020年7月1日 19時
