�将� ページ15
「すっごい上手だったよ」
「えらい？」
「えらいえらい。頑張ったね〜」
ふふ、と嬉しそうに笑うライトを見てると私まで嬉しくなってきた。
私はあんまり演技の良い悪いはわからない
けど、そんな私でもライトは上手な方と思った。
「やっぱりママの子だからかな〜」
「ままはかんけいないよ。にぃにのまねしたの」
「そっか〜」
見てそれを真似できるっていうのも多分才能の一つ。
誰でもできることじゃないのに、それができるんだからやっぱりママの遺伝子を引き継いでるのかもしれない。
……………さっきの子役の子めっちゃ叫んでるのにフル無視でこっち来たね…
「ねむい」
「寝ても問題ないですよ。もう出番は終わりましたし」
「おやすみ、ライト」
「ん…」
「っく、うっ」
「…ないてるの？」
おきたらねぇねがいなくなっててさっきのおひめさまがいた
「泣いて、ないわよ」
「でも、なみだでてるよ」
「出てないわよ！」
どうしてうそつくんだろう
かなしいときはかなしいっていえばいいのに
「よしよし」
「…なに」
ままがないてるとき、よしよししてくれるから
このこにもやってあげるんだ
そしたらあとで、ねぇねがほめてくれるかも
「おひめさま、わらってたほうがかわいいよ」
「お姫さまって…」
「ちがうの？」
はぁってして、こっちをみた
「有馬かなよ、覚えときなさい」
「かなちゃん」
「そうよ」
「かなちゃんもうかなしくない？」
かなちゃんはぴたっととまってそれからもっかいためいきしていった
「おかげでね。……ありがと」
「うん」
あ、にぃにのこえする
「ばいばい、かなちゃん。またね」
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作者名：暁 | 作成日時：2023年7月9日 16時
