�将� ページ14
「じゃあ撮るぞー」
映画のあらすじは、ざっくり言うと 自分の容姿にとことん自信の無い女が 何故か山奥にある怪しい病院で整形を受ける……って話。
僕等はその村の入口で出会う気味の悪い子供達
「ようこそおきゃくさん、かんげいします……。どうぞ、ゆっくりしていってください…」
さすが天才子役。演技が上手い
同じことをしても実力差で目も当てられない事になるな……
ズブの素人でもそれくらい分かる
……となるとどうするか
普通に考えれば気味の悪い子供の演技をすればいいんだろうけど、多分求められてるのはそれじゃない
監督が欲しい画はきっと……
「この村に宿は1つしかありません、1度チェックインしてから村を散策すると良いでしょう」
この台本は急遽追加された部分。
俺のことを知ってから監督が加筆した当て書きだ。
その意図を汲むなら、むしろ演じないでいい。
演出の意図に忠実に答えれば十分。
言葉にはしなかったけど、監督が言いたいのはつまり
〚演じなくても、お前は十分気味が悪い〛
…俺がこれでいけたとしてもライトは今まで隠していたとかでなければただの子供。
どうなるか…
「ごあんないします。あしもとにおきをつけて」
俺は前世というハンデありでこれだがこいつには演技の才能があるんじゃないか、そう思わせるほどライトは気味が悪かった。
「カット、OKだ！」
「すごいねーお姉さんぞくってきちゃった」
「そうですか？良かったー」
「…つかれた」
そう言ってライトはさっさとルビーのもとへ行ってしまった
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作者名：暁 | 作成日時：2023年7月9日 16時
