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アイが帰ってきて一時機嫌が治ったライトだが明日も朝からというアイの言葉にまたぐずりだした。
今のアイはモデル、ラジオアシスタント。着実に仕事を増やしている。
明日はドラマの撮影があるらしい
というわけで
「ママの初ドラマ楽しみだねぇ」
「ちょい役だけどね」
「いいですか。
どーしてもと言うから連れて行きますけど……現場でアイさんの事ママなんて呼ばないでくださいよ。
現場では私の子供という設定を忘れないでください」
俺とルビーもアイを見たかったのでミヤコさんにお願いして現場に連れて行ってもらうことになった。
「はいはいママママなでなでしてー」
「私もしてママー」
「ママお小遣いちょうだーい」
「ぼくもなでなでして」
「くっ……」
「苺プロのアイです。
本日はよろしくお願いします…どうしましたか監督？」
見つめられていたアイが監督に質問した。
「いや別に」
「なんか怖いね」
「顔がな」
「ｷﾞｭｯ…」
不安げに瞳を揺らしてこちらの様子を伺いながら俺とルビーの袖を掴む。
どうしよう。うちの弟がめちゃくちゃかわいい。
とか思っていると、ルビーがライトを抱きしめる。
「お姉ちゃんがいるからね」
「うん…」
「無理すんなよ」
「この子供は？」
俺達に気づいた監督が聞く。
そしてさらにビビったライトが俺の後ろに隠れる。
「あっこの子達は私の子で」
「マネージャーが子連れで現場にねぇ
働き方改革ってやつか？時代だなぁ
まぁ現場に犬連れてくる人も居るしなぁ」
「三つ子ちゃん！！かわいいーーっ！」
この子たしかグラビアの子で…
こっちは「可愛すぎる演技派」とか言われてる若手女優……
「ばぶぅ、ばぶぅ」
かわい子ぶってんじゃねぇよ。
「……ﾃﾁﾃﾁ」
おい待てどこ行く気だライト。
ルビーならまだしもお前は1人で動いちゃだめだろ！！
「どこ行くんだライト」
「みみのきゅうけい」
耳栓の購入を検討したほうがいいんだろうか…
とか考えているとライトが誰かにぶつかる。
「おっと、大丈夫か？」
「…ありがとごさいます。もうおろしていただいてだいじょーぶです」
お礼は言えたもののやっぱり怖いのか俺の後ろに隠れる。
いつの間にか敬語が使えそうになっているのは誰が教えたんだ…
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作者名：暁 | 作成日時：2023年7月9日 16時
