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彼女の方の親が俺達に新居を用意してくれていて。...まァ正直そこに行きたくはないが、帰らなきゃ帰らなきゃで彼女が気の毒にも思える









家の前まで来て鍵をさし、ドアを開けると









「十四郎さん!おかえりなさい..!!」









まるで子犬のように目を輝かせ、笑顔で俺を出迎える









「ちょうどご飯できたところです、一緒に食べましょ..!」









そういって微笑みかけ、俺の手を引いてリビングまで向かう。テーブルの上にはたくさんの料理があって









「私、ちゃんとお料理の練習したんです!十四郎さんに美味しいって言ってもらいたくて..あ、マヨネーズ入ります?新しくストックしておきましたよ」









「お、おう..ありがとな。..とりあえず先に着替えて来ていいか、すぐ来るからよ」









そういって俺は自分専用の自室へ。部屋に入り、上着を脱ぐ









「(あー..結構しんどいな、...)」









一言でいうと彼女はめちゃくちゃいい子だ。気が利くし俺に相当尽くしてくれているようで..









けど、それが俺を余計苦しめる。俺は自分の机の上のとある紙に目をやる









それは離婚届__..籍をいれたその日に俺が書くべきところは全て書いた









最低な野郎だと思わなくもない。が、俺は彼女を優先することは出来ない。俺は着替えを済ませ、その紙を裏返しにして部屋を出た









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「十四郎さん、美味しいですか..?」









「あ、あぁ...フツーに美味い、んじゃないか」









「そうですか!お口に合うなら良かったです、...それで十四郎さん、新婚旅行のことなんですが__」









「悪いな、当分長い休みはとれそうにねェ..仕事が忙しいんだ」









そう言うと彼女は一瞬視線を落としたように見えたが、すぐまたあの明るい笑顔で









「そうですよね、じゃあまたの機会に...お仕事頑張ってくださいね..!」









彼女には悪いが、新婚旅行なんてのには行く気はない。仕事を理由に逃れる









それに俺はコイツに対して、最初から何の感情も持ち合わせていないしな__

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aoo - 面白かったです。私も小説投稿してるから参考にしよーっと。完結お疲れ様でした。 (2020年3月1日 14時) (レス) id: f91ea9aee4 (このIDを非表示/違反報告)
- もどかしいと言うかストイックと言うか、そんな所が土方さんらしいですね。 (2019年7月21日 23時) (レス) id: 5637175f26 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シオン | 作成日時:2019年6月8日 22時

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