見向きもしない 2

放課後 ページ48

あ、そういえば…



放課後用事があったんだっけ





…やば、帰るつもりでした
完全に忘れてました








『 えっと…話があるんだよね！ 』


「 忘れてたやろー？ 」









心を見透かされた気がして少しだけ
ドギマギする


永瀬は肩を落とし、再び私の目をみつめた







『 ご、ごめん 』






なんて咄嗟に謝ってみたけど

え、なになになになに…

何故だか少しずつ距離を縮められる
から、私も少しずつ距離をとる






「 聞こえなかったんやけど 」

『 え…？ 』





視線を落とすと
背中がとうとう壁にぶつかったことを
体全体が感知し、限界を察す








恐る恐るゆっくり視線を上げると
手を伸ばせばすぐ触れる距離にいる永瀬がいる




ち、近い…
なんて考えているうちに






永瀬が片手を壁に当てた
所謂私、壁ドンされてる






「 お仕置きされたいん？ 」

『 ……永瀬さ 他の人もいるんだよ 』







それがどうした と言わんばかりの顔で、
疑問そうに眉をあげ 私の目を直視








まって…心拍数が上がる









「 ふふっ 永瀬くん近い〜 ドキドキしちゃう！！お仕置きって何？とか考えてるんやろ〜 」

『 えっ？は？ そんなこと、ないし！！！ 』









近いと思ってるのは事実
ドキドキしてるのも事実






ってかいきなりどうしたの？！
戸惑う私に綺麗な瞳が再び視線を合わせる









「 ね？ 」





と思えば甘い声

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