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そして後ろから抱き締めると、
ゆっくり振り返るからさっきよりも長く唇を重ね、
俺達はその空気の流れのまま寝室に向かった。
藤 「・・・ミツ、」
北 「ハァ、ハァ、ん・・・?」
ベッドの中で身体を重ねながら、
さっきの台詞が気になって聞いた。
「なんか不安にさせた?」って。
すると俺の首に腕を回しギュッと抱き着くから、
俺はその身体と一緒に起き上がると、
「お前は満月みたいで時々不安になる」と呟いた。
「俺が満月?どこが?」
と思わず笑ってしまうと、
「見たら絶対惹かれる存在じゃん」、
「他が放っとく訳ないんだよ」
と抱き着いてる腕の力が少し強くなった。
北 「さっき・・・、月を見上げるお前が凄く絵になってた」
藤 「え、そぉ?(笑)」
北 「そしたら怖くなった」
藤 「ふふ、何が?」
北 「お前が遠くに行っちゃう気がした」
いや・・・、あの瞬間凄く遠く感じた・・・。
だから・・・、突き放した事を凄く後悔した・・・。
と、細々したミツの声は、
なんだか内容に反して俺の胸を擽った。
だって、可愛いじゃない。
藤 「だから気を引くためにブランケットを?」
北 「ん・・・」
藤 「ふふ、ミツってさ、時々凄い馬鹿だよね」
北 「・・・」
藤 「まぁそこが可愛いんだけどね」
そう言って俺もキツく抱き締め返し、
「勝手にブルーな気分になっちゃやぁよ」と、
「でも不安になったの教えてくれてありがとう」と、
汗が引いて少し冷えた首元にキスを落とした。
藤 「ミツから離れられないのは俺の方だよ」
北 「・・・どぉだか」
藤 「本当だよ?」
北 「・・・」
藤 「だから俺も必死だったんだけど、裏目ったかぁ〜」
北 「うらめ・・・何が?」
藤 「ミツを魅了するのに頑張りすぎた」
でも逆に不安にさせちゃったかぁ〜
でもでも俺が魅力的になっちゃったのはミツのせいだよ〜
いつも突き放すからだよ〜
俺だって気を引きたくてしょうがなかったんだよ〜〜
許して〜〜〜
ってふざけながら、
ミツの首元にグリグリと顔を押し付けると、
後頭部の方から鼻で笑う声が聞こえた。
だから身体を離して向き合うと、
「俺のせいか」っていつもの呆れた笑顔を見せるから、
「そうだよ」と前髪の間から見えるオデコにキスをした。
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朱蝶(プロフ) - Mameさん» Mameさん♪お返事大変遅くなり申し訳ありませんm(__)m5月から今ぐらいは本当に体調崩しやすい季節ですよね、Mameさんを含め皆さん大丈夫ですか?ご無理だけらなさらないでくださいね(´・ω・`)私のお話で少しでも癒されたらなら良かったです(*^^*) (2019年6月28日 18時) (レス) id: fea3ffa764 (このIDを非表示/違反報告)
Mame(プロフ) - GW入ってからずっと自分を含め家族の誰かが調子悪いのが続いてまして、今もなんですが、少し落ち着き、読みかけで止まってたこちらの作品、やっと今日読めました(^^)ここのとこほんとしんどかったので、二人のイチャイチャに久々にニヤニヤしながら癒されました(*^^*) (2019年6月9日 4時) (レス) id: 593bed3f62 (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - はるさん» はるさん♪お返事遅くなり申し訳ありません!お話楽しんで頂けて良かったです(*^^*)すっかり更新も減ってしまいましたが、楽しんで頂きたいと頑張っておりますので、また更新した際には是非宜しくお願い致します(*^^*) (2019年5月29日 21時) (レス) id: fea3ffa764 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - お久しぶりです!やっぱり朱蝶さんの描くお話しが一番好きです☆これからも更新楽しみに待ってます♪ (2019年5月21日 11時) (レス) id: 26ea40f258 (このIDを非表示/違反報告)
朱蝶(プロフ) - ゆちゅ 。さん» ゆちゅ。さん♪お返事遅くなり申し訳ありません!コーンムーン!みつくんにピッタリですよね(笑)私も調べて見た時、思わず笑ってしまい、これはいれなきゃ!と思いました(笑)楽しんで頂けたのでしたら何よりです、こちらこそ有難うございます(*^^*) (2019年5月14日 19時) (レス) id: fea3ffa764 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱蝶 | 作成日時:2019年5月1日 20時