地上の楽園 -さん- 【JK】 (ページ43)

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 「俺の探しものも、探してくれない？」

それでも、Aがとぼけるならその会話に乗ってやろうって思って、提案してあげた。

『…どんなものか、教えてもらえたら、探しますが…』

そしたら、Aはまんまと俺の話に乗って、返事を返す。

…返しながら、探し物をしてるフリをして距離を取ろうとするから、咄嗟に腕を伸ばした。

びくっ、と大きく震えて、恐る恐る掴まれた二の腕を見たAは、マスク越しでもわかるくらい青ざめて、捕食される直前のいたいけなウサギみたいだ。

JK「…見つけてくれんの？」

声をかけても、俺を見ようとしない彼女に、ほんとイラつきが募っていく。

早く、認めてしまえばいいのに。

こんな茶番さっさと終わらせて、俺はただ、彼女に告白したいだけだ。

好きだって。

ずっと探してたって。

『…いつ頃の、どんなものかわかれば…』

あー、クソ。

まだ続けたいのね。

でもごめん、俺は無理。

JK「去年の10月の、ソウル最終日の、

ホテルにあったものなんだよね」

はい、チェックメイト。

どうするA。

それは自分だって、ちゃんと教えてくれるんだよね？