地上の楽園 -さん- 【JK】 (ページ31)

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とりあえず、もう無理！って本気の泣きが入ったグクを責めるほど、私は鬼畜ではなかったので、これ以上撫で回すのはやめてあげた。

受け身の方はすごく疲れると思っていたけど、グクもそうみたいでしばらくソファから動けないみたいで、ぐったりと身を沈ませている。

私はさっきも気になったけど、改めてそのタトゥを目で追った。

上腕のほとんど、二の腕も半分以上埋まってて、一つ一つ確認してると、グクと目が合った。

JK「こんなに絵が入ってる男、嫌？」

弱気な言葉の割に、視線は強くて。

絶対否定して欲しくないって目が言ってるから、私は安心させるように、ぽんぽんとタトゥの肩を叩いてあげた。

『別に嫌じゃないよ。私美大出てるんだけど、そういう人結構いたし。私は痛いの嫌だから考えたことも無いけど、理解ある方だと思うよ。上手だね、これ入れてくれた人』

JK「…ありがと」

はにかんで視線をそらしたグクは、急にナイーブな少年みないな顔をしたけど、その口元の端は嬉しそうに上がってた。

『これは、グクの好きなものが描いてあるのかな』

何気なく聞いてみたらグクは、うーん、って天井を見上げて、それから

JK「そう。俺の、魂の地図」

って、誇らしく笑った。

ちょっと見惚れるくらい、胸を張ったその表情に、彼の経験してきた人生が彼にとってすごく充実した、良いものだったんだなって思って。

『グクは、みんなに見て欲しいんだね、あなたのことを』

そう言うと、グクは不思議そうな顔をした。