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なに、言ってみてっていったのはそっちなのに、予想と違ってたの?

失礼じゃない?



…いや、やっぱり声かな。



友達にも、電話になるとほぼ男、て言われるもんなぁと苦笑した。


『グク、ごめんね、期待したように可愛く言えなくて。オフの日、送って。その日に休みが取れるよう、調整するから』


『私としたいこと、しよう』


JK「!…あ、うん、おお…じゃあ、切るね。こんな時間にほんとごめん、またね」


わかりやすくうろたえるじゃん。

なに、ジョングクくん、思った以上に感情の起伏がすごい人じゃない?






…でも、実際。



私はあの日のグクしか、知らないわけで。



しかもあの日は、泥酔してた上に、話すというか体験することの方が多くて。

おぼろげに大体の人柄はわかってても、どんな人なのかって、ほんとに全然知らなかった。

今日やっと少し話をしたけど、あの日と同じように強引で、けっこう意地悪で。

でもすごく優しくて、おねだり上手なことは間違いない。






ピロン、とカトクに通知があった。

休みの日がいくつか書いてあるだけだったけど、端的過ぎるそのメッセージが逆に、私と会いたくて仕方ないんだって気持ちが伝わってくる。

私ももちろん、同じ気持ちだったから早速スケジュールを確認した。



うん。

大丈夫。

最短では無理だけど、今月中には会えそうだ。


それをグクに送って、パタンとスマホを持ったままその手をシーツに落とす。





冷静でいられたのは、そこまでだった。

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作者名:フネ55 | 作成日時:2022年12月10日 10時

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