【d!】オペレート開始【zm】 (ページ17)

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#16 ページ17

時間にして数十分、いや小一時間は経ったかもしれない頃
ようやく正面にある気配が意識を浮上させたように感じ、私も目を開ける

すると目の前には翡翠色が

『……………………あの、近いのですが』

「なんや驚かないんか」

つまらん奴やなー、とぶつくさ言いながら顔を離すゾム第一近接部隊長
翡翠色はゾム第一近接部隊長の瞳の色だったのか
いつもはフードを目深に被っているため、綺麗なその色を見たのは今が初めてであった

そんなことを考えていても、まだ視線を感じ、ゾム第一近接部隊長へと視線を合わせる

『何か御用でしょうか？』

「んー？いや、お前がどんな奴か俺も観察しよかな思て」

『そうでしたか』

確かに、私ばかりがゾム第一近接部隊長のことを分かっても、それは結局私の自己満足で終わってしまうものな…

ただ、最初は物凄く嫌そうだったのに私に興味を持ってくださるとは…他人の気持ちの移り変わりはやはり分からないものだな

そう思いつつ、差し支えなければ、と言葉を続ける

『質問等していただければ大抵の事はお話できます、作戦についてでも私的なことでも』

「おー、マジか！！てか何で私的なこともええん？」

『私の方は、ロボロ情報管理部長やエーミール参謀長などからゾム第一近接部隊長の私的なお話をお伺いすることもできますので…』

「なるほどな、…………いや俺に直接聞けや、なんならここで色々話しとくか」

『…先に私が質問等していただければ、と言いましたがやはり書類の方を』

「ええからええから！！んじゃあまずな〜」

ここで話し込むのはマズいと今更ながら思い出し、バッサリと言ったつもりだったのだが、決定事項だと言わんばかりにゾム第一近接部隊長が嬉々として質問を繰り出してきた

ああ、書類はきっとトントン書記長やロボロ情報管理部長に回ってしまうのだろう
大変申し訳ないことをしてしまった