【d!】オペレート開始【zm】 (ページ11)

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『壮絶だな…』

まずは一般兵への指導が始まったわけだが、流石我が軍最大の脅威、指導にも手を抜かないらしく、初っ端からクライマックスかというくらいの運動量だ

そんな壮絶なアップが終わったと思ったら、息つく暇もなく組み手が始まる
一般兵たちの間を縫うように歩き回り、個々人の身体の動きを見ていくゾム第一近接部隊長

こういう風に何気なく歩いているときでさえ、足音は最小限だし、気配も薄い
職業病……そう思いながらまた私はメモにその情報を書き足す

＿＿＿

その後、数時間して一般兵への指導が終わり、遂に待ちに待った幹部同士の手合せである

味方最大の脅威と謳われるゾム第一近接部隊長と近接戦最強と謳われるシャオロン第二近接部隊長の手合わせということもあり、一般兵たちの熱はとてつもなく上がっていた
なんなら、雄叫びが聞こえてきそうまである

周りの熱気に少し気圧されていると、何やらシャオロン第二近接部隊長が近づいてきた

「Aちゃーん！！ちょっとええか！！！」

『はい、何でしょうか？』

フレンドリーなお方だなぁ…

「Aちゃんさえ良ければなんやけどな、これ、俺の荷物持っといてくんない？」

『？それくらいでしたら全然構いませんよ』

「ホント！？じゃあよろしく頼んだ！！手合わせ終わったらまたこっち来るから！！！」

『承知致しました。いってらっしゃいませ』

何やら、荷物を預けたかったらしく要件を言い、荷物を置いていくと直ぐに去っていった

しかし、何故わざわざ私に…？
疑問を抱いたものの、一般兵の

「手合わせ、開始っ！！」

掛け声に私は、考えを中断させるのだった