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そう言い終わると、シーンと静まり返った室内には私と彼の呼吸音しか聞こえなくなる。
先程の冷めた目とはうって変わりポカーンとした目をした彼の姿に、なんだか喋りすぎてしまった自分に恥ずかしくなった。
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「…ごめんなさい。喋りすぎですよね、忘れてください」
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「…いや、すごいね君。論理学者?悩んでたこと全部打ち砕かれた気分だわ〜」
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そう言って彼は席を立つと私の机の真ん前に立った。座ってたから気づかなかったけど随分背の高い人だ。綺麗な手が伸びてきたかと思ったら私の頭にポスン、と音を立て乗っかる。そして彼は座ったままの私に目線を合わせるように屈み込むと
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「俺は神様なんて信じてないけど、君のいうことなら信じるよ」
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クシャッと人の良さそうな顔で笑った目の前の彼に、あの日あの場所で私の心臓が高鳴ったことは神様だって知らない筈だ。
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作者名:めぐ | 作成日時:2018年6月21日 16時