東卍だろうが何だろうが鉄骨娘はひるまない【２】

病室 ページ5

時は流れ場所は移り、

現在の時刻は午前10時。某病院にて


釘崎は病室の扉をあけ放ってそうそう、手にしていた一つのリンゴを軽く放り投げた。

そのリンゴは地面に落とされることなくベットに腰かけているドラケンの手に収まった


「ナイスキャッチ」

「普通に渡せよ・・・」

そう言うとドラケンは皮をむくことなく切り分けることもなくそのままかじりつき始めた
随分ワイルドな食べようだ。

「その様子だともうだいぶ良くなった感じなの？」

「しばらく絶対安静だと」


昨日の夜、すべての厄介ごとが片付いた後。
ドラケンは救急車に運ばれ、病院に着くやいなや手術が始まった。

そのあとはもおうやれることは何も残っていなかった。あとはドラケンの生命力を信じるしかない。

それをくみ取った釘崎は、手術の成功を自分の耳で確認する前に病院を後にした。

すっかり雨はやみ、傘なしでも歩くことができるようになった道のりを少し早足に歩く。
目指すのは例の釘崎をこの世界に飛ばした呪霊を見失った場所だ。

実は呪霊を逃がす前に、釘崎は一本の釘を呪霊に打ち込んでいた。

その呪霊は致命傷にならないところに打ち込まれた釘を取り除く必要がないと判断したのかそのまま走り去っていったのだ。


もしもその釘がそのまま放置されていたとしたら・・・・呪霊の居場所を特定できる可能性がある。

僅かだが釘に呪力を込めておいたため・・・

相当離れていなければ自分の呪力をたどれるはず。
その推測は当たっていたようで呪霊の居場所の特定に成功した


それを確認すると、もう一つ確認しなければいけないことのために身をひるがえし、また早足で歩を進める。



そしてしっかりと自分の耳で確認した。

『手術は成功です』という医師の言葉を

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