ep.41 快気祝い ページ42
.
意気揚々と毛利探偵事務所を訪れると、少し元気のない蘭ちゃんがいた。
用意をしに上がっていくのを見送ってから小五郎さんに話しかけた。
「預かってたボウズの親が昨日来たんだ」
「ご両親が!?」
「ああ…名刺あるが…」
見せてもらうとそこには【江戸川 文代】と書かれていた。
新一くんが作った偽名を使えるのは誰だ?
偶然知ったわたし達以外を除けば、たぶん阿笠さんのみ。
……なるほど、工藤夫妻が帰ってきたのか。
だけど、家におらず隣に話を聞きに行って事情を知り、何かを企てたってところかな?
最悪の場合としては例の組織が...って思ったけど、取引を見られてた少しの可能性を消し去るために、新幹線を木っ端微塵にするほどの威力のある爆弾を使う組織だ。
名刺を残して、蘭ちゃん達の前から連れ去るのは腑に落ちない。
うん、これは工藤夫妻のドッキリ説が濃厚だな
自己解決したわたしは悠々とポアロでご飯を食べるけれど、蘭ちゃんはそういかない。
「コナンくんのことだ、手紙でも
「そう…ですよね」
「全く…こんな美少女を悲しませるなんて、新一くんもコナンくんも隅に置けないな!
会ったらビンタくらい覚悟してもらわないとな!」
「Aさんってビンタ出来るんですか?」
「純粋な瞳で聞かないで?」
そりゃ暴力とか無縁ですけど…
え?それとも非力的な意味で言われてる?
「いえ…いつも顔がどうって褒めてるので…」
「……なるほど」
なるほど。納得しました。
ビンタできないかもしれません。
「腹パンか、レーズンパン祭りかで」
「とりあえずお腹を攻めるんですね…」
「レーズンパンは精神的攻撃でしょ」
なんて話をしてれば、蘭ちゃんにはいつもの笑顔が戻る。
うんうん、美少女の笑顔は尊いから悲しい顔見せないでね?
原因はいつでもぶっ飛ばしてあげるから!
尚、蘭ちゃんの方が上である。何がとは言わないけど、蘭ちゃんの方が数百倍は上なんです。
「そうだ、結婚式の参列に京都へ行ったんだって?
式はどうだった?」
本来の話題を思い出し、新幹線の話には触れないよう提供する。
キラキラした顔で式場の話や、式の内容、料理の内容までいろいろ話してくれた。
料理についてはこと細かく伝えてきたので、作ってほしいのかな?なんて自惚れしてみる。
蘭ちゃんの為ならどんな料理でも作ってあげるよ!!
「Aさん!彼氏できたって本当ですか!?」
頬杖から頭落ちた。
80人がお気に入り
「名探偵コナン」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
aaa - ふたみや遥様の作品大好きでずっと愛読してました!更新とても嬉しいです!ありがとうございます、!! (2023年5月5日 14時) (レス) id: 15c763c3c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ふたみや遥 | 作成日時:2021年5月21日 17時