ep.29 ページ30
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「荻野...じゃなくて萩原、だっけ?」
「ああ、本当の名前は萩原研二だ」
「改めてよろしく。
スーツ脱げ」
「はい」
タオル代わりにされていたスーツ。
明日クリーニングに出してあげるからな...!
「陣太くんは?」
「あ゛?」
「ヤクザかよ。
本当の名前。千速お姉様が呼んだ名前と違ったからね」
「松田陣平だ。
爆処から刑事課に異動になった元警察官だ」
「陣太くんが警察ぅ〜?」
信じられないという風に言えば、ゴチンと頭上から音がした。
ついでに目の前もチカチカする。
「っったぁ〜〜〜ッッ」
「んで、千速さんは今何してんだよ」
「え、ウソ、こんな扱い受けてるのにスルーなの??」
涙目になるほど痛かったのに、当人はガチスルー。
研二くんが頭を撫でてくれたので痛みは引いた。
明美さんは氷嚢を用意してくれたので、元の位置に戻る元気出た。
「神奈川県警交通部、第三交通機動隊の小隊長をしている」
「千速お姉様の白バイ姿すっっごいかっこいいんだから!」
「バイクかぁ…さすが姉ちゃんだな」
「じゃあ萩原のお姉さんとの再会と、二人の記憶が戻ったことに乾杯してご飯食べようか」
話がある程度落ち着いたのを見計らって、ヒロくんが音頭をとった。
「うわっ、ごめんヒロくん!
せっかく作ってくれたのに冷めちゃったね…」
「すまない」
少しくらい冷めても問題ないらしいのでこのままいただきますをした。
多分そういう料理にしてくれたんだろうな…
ヒロくんの気遣い完璧すぎない?お嫁に来る?幸せにするよ??
「それで?明日から届出の取消等に追われるが、お前たちはどうしたいんだ?」
「どうしたい、とは?」
「研二と松田だよ。
警察に戻りたいんなら、私も同行して事情を話さねばならん」
「あ…そういう話するんなら向こうの部屋使います?
料理取り分けて…こっちは声が聞こえないようテレビでもつけとくので…」
「いや、かまわん。
この話は明日でも出来るからな」
そっか、と返事を返してから箸を進める。
何の話しよっかなー
ヒロくんと明美さんのことツッコまれないから、触れないでおくとして…
研二くんがいるから恋バナしにくいし…
こういう時はアレだな
「昔の研二くん達ってどんな子だったんですか?」
「あんな感じで、松田はなんでも解体するクソガキ」
「ちゃんと直したじゃねぇか!」
「なるほど、成長してないと」
「また殴られたいか」
「すまんて」
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aaa - ふたみや遥様の作品大好きでずっと愛読してました!更新とても嬉しいです!ありがとうございます、!! (2023年5月5日 14時) (レス) id: 15c763c3c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふたみや遥 | 作成日時:2021年5月21日 17時