ep.25 今後の道 ページ26
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あのさ、と口を開く。
なぜか神妙な面持ちで見られる。
重たい話をする訳じゃないよ
「明日、千速お姉様が研二くんのことを覚えてたら、荻野 研二と松平 陣太の名を捨てようか」
「は?どういう事だよ」
「荻野 研二という記憶喪失者が、親族と遭遇し記憶が戻った…
ありがちなハートフル展開だろ?」
「いやいや…」
「なんだァ?
じゃあ俺も記憶喪失ってことか?」
「君たちは同じ爆弾犯にやられてるんだ。
境遇が同じでも大丈夫だろ」
「テキトーかよ」
「ケッ」と悪態をつく陣平くん。
そういうの一番様になってるのすごいよね、イケメン特典か?もっと見せてくれていいんだゾ!!
「ヒロくんも公安に戻すつもりさ。
ただ、本人はまだ戻る気がなくてな…」
「戻れるかどうかも怪しいけどね」
「潜入してた奴が死亡したって聞いて、そいつが現れたら百疑われるわな」
「だからまだいいかなって。
ゼロがどうにかしてくれるさ」
「降谷も公安なのかよ!?」
「あ、これ内緒な?」
ウインクヒロくん尊い…
内緒のポーズまでするとは…あざとかわいいとはこのことか…
「明美さんは例のFBIと連絡が取れるのなら証人保護プログラムをお薦めしたいんだが…」
「妹と一緒にって言うのは無茶なお願いかしら…」
「んふふ、そう言うと思っていたよ。
とりあえず、千速お姉様が来るまでに新しい偽名と変装術に慣れないとね!」
有希子さんに教えてもらったのがこんな形で役に立つとはなぁ…
ありがとう有希子様…日本に来たら連絡ください…
阿笠さん…今日も今日とて変声機を使わせていただきます…またお菓子持って行きますね…
周りの人達優秀すぎない???
「メイクは自分でするわ!」
「ヒロくんみたいな変装はしないってこと?」
「すっぴんを見られなかったらいいんでしょ?」
「そうだけどそうじゃないのよ...?
でも可愛いから許しちゃう!!」
「許すなアホ!」
中々に鈍い音が頭上から聞こえた。
あと痛みも来た。
陣平くんの暴力が酷い。
「とりあえずは、わたしと住むから良いの。
さすがにすぐ外に出るのは危ないからね」
「ご飯は何がいい?」
「あ、ヒロくんは明日どうする?
千速お姉様に会っとく?」
戻り先が公安だと口添えは難しいか、なんて言えば二人から驚きの声が上がった。
言わなきゃ良かった、と珍しく自分の口の軽さに嫌気が差した。
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aaa - ふたみや遥様の作品大好きでずっと愛読してました!更新とても嬉しいです!ありがとうございます、!! (2023年5月5日 14時) (レス) id: 15c763c3c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふたみや遥 | 作成日時:2021年5月21日 17時