変人には眼福を！【名探偵コナン】

ep.20 起床 ページ21

.


目が覚めた。
体はだるいが、鞭打ってリビングに向かう。

扉を開けると幽霊でも見てるかのような8つの視線が飛んできた。


「…おはよ」

「…A、さん...」

「はい、なんですか、」


明美さん、と呼ぼうとしたら目の前からいなくなり、少しの衝動により数歩後ろによろついた。

……まさか抱きつかれている？
あの美女である明美さんに抱きつかれてる？？？
ちょ、ま、は？？？？？
寝起きにこんなドッキリよろしくないよ？？？
心臓に悪いからやめよ？？せめてお風呂に入ってからにしよ？？
ふああああああいい匂いすりゅ〜〜〜〜


「よかった...！」

「あー、いやぁ…すまないね」


涙を流している明美さん。
大袈裟だなぁと思いつつも抱き返す。
これは合法、ワタシナニモワルクナイ


「調子は？」

「超元気になった」


ヒロくんの問いにピースサイン付きの真顔で答える。
おいコラそこの解体魔二匹、そんな目で見るな、元気になったんだからいいだろ！！


「Aさんに問題。
今日は何日でしょう」


研二くんの質問に思考が止まった。

いやいやまさか…
でもそうだと仮定したら明美さんの様子にも納得が……


恐る恐る日付を口に出すと首を振られ、予想よりも三日も過ぎていた。

納得しました、ごめんなさい。


「とりあえず風呂と飯」

「お風呂とご飯って言いなさい！」

「ごめんヒロママ」


笑顔で｢ん？｣と返されたので、知らん顔して明美さんの抱擁を惜しみながらお風呂の準備に向かいました。
入る前に水分補給をしろと明美さんに言われたので500を一気飲みしました。
お腹たぷたぷなのでゲロりんしそうです。
現場からは以上です。



･･･さてと、状況確認。
決行日は先に待ち合わせ場所に待機していた。
万が一のことを考慮して、ヒロくんはお留守番という名の離れた場所で待機。
起爆隊員として陣平くん、救出隊員として研二くんがわたしと共にコンテナの影に待機。

そこから微調整が入った。
一発で成功すれば万々歳だけど、中々うまくいかないもので何度かトライした。
爆発を起こすタイミングを間違えると、明美さん達に被害が及んでしまうから…

そういえば、一度だけ気付かれた。
位置バレぐらいだったと思うし、やり直してるから大丈夫だと思う。
現にやり直した時は気付いてなかった。

……そうだ、その時に重大なことが起きたんだ！！！

ep.21 新機能→←ep.19 宮野明美の場合

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す