変人には眼福を！【名探偵コナン】 (ページ18)

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ep.17 諸伏景光の場合ページ18

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しばらくしてヒロくんがやってきた。

その姿を見た研二くんは大絶叫。
わたしに言ったことを言ってやろう。

「研二くん、時間考えて。
近所迷惑」

「だ、だって…
陣平ちゃんは知ってたの！？」

「今日チラッとそれっぽいこと言われた。
いざ目にするのは初めてだ…」

「えぇっと…」

「ごめんね、雅美さん。
こうなることが分かってたから別にしたかったの」

彼ら以上に困惑しているのは、全く関係ない雅美さんだ。

さっきとは違う人相の人物が現れ、それを見た二人が驚いているとなれば話はそっちに寄ってしまう。
なんとか軌道修正できればいいが…

「オレがAさんと出会ったのは、どこだっけ？」

「街中でバンドマンだと思ってフェスの案内をしようと声掛けたのが初め」

「そうそう。
それで、なんやかんやあって救世主と出会って今かな」

「おいおい！端折り過ぎだろ諸伏！」

「確かに！名乗ってないよ！
雅美さんへの紹介でもあるんだから！」

「ごめんごめん、伏代晃弘です。
本名は諸伏景光。
この二人とは警察学校の同期だったんだ」

「陣平くんもヒロくんも実はアナグラムだったりするよ」

「松田はそのまま漢字の並び替えだもんな」

「"田"は下の名前に使わないから妥協して、ヒロくんは使いにくい"諸"を省いたもんね」

「ホントだ！
俺は間違えやすい漢字にしただけなのに！」

三人がキャッキャしだした。
この人達29だよな？若くない？
見てて癒される…ありがてぇ…

「さて、覚悟はいいか？」

「なんの？」

「聞く覚悟と…話す覚悟さ」

不思議そうに聞いてきた研二くんを見ずに、ヒロくんを真っ直ぐ見る。
変装を解いたということは、その決心をしたからだと分かっているけど、今ならまだ誤魔化したままでも突き進める。

「…もちろん、覚悟は決めた」

「なら何も言うまい。
雅美さん、研二くん、陣平くん。
これを聞けば後には戻れない。覚悟はいいか？」

三人とも頷いてくれた。
この話は雅美さんの救出についても関係がある、と言えば二人は顔を強ばらせた。

研二くんと陣平くんはただならぬ雰囲気を察し、緊張した面持ちへと変わった。

「オレは、警視庁公安部に配属された」

「｢えぇっ！？｣」

「とある組織に潜入していたが、正体がバレて自身を拳銃で撃つつもりだった」

「｢はぁ！？！？｣」

「うるさい！」

ドデカハリセンで二人の頭を叩いた。
良い音がしました。