ep.16 松田陣平の場合 ページ17
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「松田陣平。
萩と同じ警視庁警備部機動隊爆発処理班だったが、刑事部の捜査一課強行犯三係に異動になった。
今は松平 陣太って名前だ」
異動の話の時に、二人から驚きの声が上がった。
研二くんに言ってなかったのね…
「Aと知り合ったのは、萩が迷子案内の時に一緒にいた」
「お友達もぜひ!って誘いました」
「…うん」
雅美さんがわたしの行動に対して思考放棄した!?
早すぎるッピ!!
「同じ爆弾魔が仕掛けた爆弾を解除するときに、爆破3秒前に次の爆破先が表示されることが分かった陣平ちゃんは、自分を犠牲に大勢の命を救ったのさ。
見ないうちに立派な警察官になってくれて俺は嬉しいよ…」
陣平くんの肩に手を置いてから泣き真似をする研二くん。
さっきのやり返しのつもりだろう。
無視して雅美さんを見ると、何か言いたげにこっちを見ていた。
「お察しの通りさ。
彼も救世主により生きている。
まぁ彼に関しては、バグが発生してるのか分からない状態だ。
なにせあの場からすぐ離れ、人様の前に出ることなく変装することになったからな」
「そうだよ、なんで変装してんの?」
「うるせぇ!」
「たぶん最後のメール送信が原因だろうな」
「メール?」
「おまっ…なんで知ってんだよ!!」
「ホォー、怒るということは図星か」
「そのムカつく喋り方やめろ!」
「そんなことよりも!
松田さんはどうやって助かったんですか!」
「俺が下から叫んだ」
「へっ?」
せっかく話を戻したのに、まさかの救助策に間の抜けた声を出す雅美さん。
「爆破寸前、陣平ちゃんにメールを送ったんだ。
モロ俺の名前のアドレスで、件名に陣平ちゃんって入れてな」
「そっからすぐに"飛び降りろ"って萩の声がしたんだ。
朝から[声に従え。さすれば友に会えるだろう。]って宗教じみた内容のメールが来てたからか、素直に従っちまったんだ。
その結果がこれ」
「悪い結果になったみたいな言い方をするもんじゃない。何度もトライした救世主の苦肉の策だったんだ」
「これが3年前に起きた陣平ちゃんと救世主の話」
「何度もトライって…」
「はい!
鮭としめじのバター醤油スパゲティ!」
雅美さんの質問をぶった切って机にトレーを置くヒロくん。
男二人は料理に目を輝かせている。
お腹空いたよね、うんうん
ヒロくんお手製のおにぎりを受け取ると、ヒロくんは出ていった。
「ヒロさんの話 楽しみだなー」
「一応 不幸話だぞ?」
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aaa - ふたみや遥様の作品大好きでずっと愛読してました!更新とても嬉しいです!ありがとうございます、!! (2023年5月5日 14時) (レス) id: 15c763c3c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふたみや遥 | 作成日時:2021年5月21日 17時