CHO-EXTACY

＿*°7 ページ7

さっきのあたしと同じように自分の椅子で携帯をいじる大毅。
顔がふてくされてる。



「ごめんっ」


重「どこ行っとってん、もう暗いで」


「ごめんごめん、帰ろ。たい焼きやろ？」


重「たい焼きだけでは足りんなぁ」



ニヤリと笑って立ち上がる。
欲張り関西人め。
今度は何をねだるつもりや。



「な、何」



ほっぺたを摘ままれて、そのままびよーんと横へ伸ばされる。
屈辱的な顔面を晒している。



重「ブスやなあ笑 今日マミちゃん夜勤？」



マミちゃんはあたしのママね。
ブスやなってあんたがブスにしてるんやろ！



「やひん」


重「え？笑」


「やひん！」


重「何言うてるか分からん、あひゃひゃひゃ笑笑」



ほんっま…嫌い。



重「あーごめんやん怒んなって笑 俺今日お前の家泊まる」


「無理」


重「は、何で！ええやん！」


「来る理由が分からん」



恋愛相談でもされたらたまらん。
絶対はよ付き合ってまえって言うてしまう。



重「ほんならたっかいたっかい飯でも奢ってもらおうかなぁー？」



あー……嫌い。
もっと神山先輩と喋っとったらよかったわ。
何やねんこのニヤけ窪み。



重「どうすんの？」


「はーいはい。いらっしゃいようこそ我が家へ」


重「おっしゃ、たい焼き免除でええわ」



お。
やった！
180円、君は無事に財布に留まることが出来たで。

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